Twitter Blue未加入アカウントのDM、1日当たりの送信数が制限される その目的は?
米Twitterが2023年7月21日(現地時間)、ダイレクトメッセージ(DM)の送信数を制限すると発表した。Twitter Supportのアカウントによると、有料の「Twitter Blue」に加入していない場合、ダイレクトメッセージで1日に送信できる件数を制限するという。そもそもダイレクトメッセージやスパムとは何を指すのか、この記事で簡単におさらいする。
米Twitterが2023年7月21日(現地時間)、ダイレクトメッセージ(DM)の送信数を制限すると発表した。
Twitter Supportのアカウントによると、有料の「Twitter Blue」に加入していない場合、ダイレクトメッセージで1日に送信できる件数を制限するという。
We'll soon be implementing some changes in our effort to reduce spam in Direct Messages. Unverified accounts will have daily limits on the number of DMs they can send. Subscribe today to send more messages.
ダイレクトメッセージのスパムを減らすため、まもなくいくつかの変更を実施します。認証されていないアカウントは、1日に送信できるDMの数が制限されます。今すぐ登録して、より多くのメッセージを送信しましょう。
ダイレクトメッセージとは?
Twitterのダイレクトメッセージは特定の人同士が非公開で会話ができるツールで、文字通り特定の人へダイレクトにメッセージを送信できるのが特徴だ。主に以下の内容がダイレクトメッセージの基本的な概要となる。
- 自分をフォローしているアカウントと、非公開の会話を始めたり、グループで会話をしたりできる
- 誰からのダイレクトメッセージでも受信するように設定している場合、あるいはそのアカウント宛てにダイレクトメッセージを送信したことがある場合、自分がフォローしていない相手も自分宛てにダイレクトメッセージを送信できる
- 会話に参加しているメンバー全員がそのグループにダイレクトメッセージを送信できる。グループ内の他のメンバー全員をフォローしなくても、メンバーなら全てのメッセージを確認できる
- グループ会話では会話に参加している全アカウントが新メンバーを追加できる。ただし、新規追加されたメンバーは自分が参加する前の会話を確認できない
- 特に法人アカウントなどでは全てのアカウントからダイレクトメッセージを受信するように設定されていることがある。このようなアカウントには自分がフォローされていなくてもダイレクトメッセージを送信できる
- グループ会話でも1対1の会話でも自分がブロックしているアカウントとは会話できない
仕様変更は3度目
Twitterのダイレクトメッセージは過去にも仕様が変更されていた。メッセージの設定で「すべてのアカウントからのメッセージリクエストを許可する」を選択していた場合、以前は互いにフォローしあっていなくても、自分が相手にダイレクトメッセージの送信をリクエスト(依頼)できたが、2023年6月頃から、相互フォローが条件となり、Twitter Blueへの加入が義務付けられた。
7月13日以降は、自分がフォローしている人からのメッセージは「プライマリー受信箱」に、フォローしていないTwitter Blueからのメッセージは「メッセージリクエスト」に届くようになった。仕様変更前にメッセージの設定で「すべてのアカウントからのメッセージリクエストを許可する」を選択していた場合、新たな仕様に自動で変更されるが、元の仕様に戻すこともできるという。
スパムとは?
Twitterが仕様を変更する理由はスパムの削減だ。スパムは受け取る側が希望していないにも関わらず、むやみやたらに送りつけられるメールやメッセージを指す。Twitterでよく聞くスパムは「出会い」「副業」などの言葉を用いて、LINEの友達追加を促す行為の他、個人情報の入力を促すフィッシングサイト(大手企業などを装う偽サイト)への誘導が挙がる。
単純な嫌がらせにとどまらない迷惑行為が増加していることから、Twitterは否でも応でもダイレクトメッセージの仕様を変更したり、1日に送信できる件数を制限したりするわけだ。
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