今、あえて小型モバイルルーター「Stick WiFi」を購入した理由 これは誰向けの製品か(4/4 ページ)
ソフトバンクが超小型なルーター「Stick WiFi」を販売している。USBメモリのようなサイズ感で重量は約33g。実際に購入した理由と使って分かったことをお伝えしたい。
料金プランの選択肢は少ない
料金プランも注意したい。Stick WiFi購入時に選べる料金プランはソフトバンクとY!mobileで異なる。
ソフトバンクの場合は以下3種類の料金プランが用意される。
- データシェアプラン:月額1078円
- データ通信専用3GBプラン:月額1408円
- データ通信専用50GBプラン:月額5280円
Y!mobileはシェアプランのみだ。
- 子回線専用プラン(シェアプラン):月額料金はどのプランとシェアを組むのかによって異なる
多くの選択肢があるのはご覧の通り、ソフトバンクとなる。プラン名にシェアと付くのは親回線で契約しているプランのデータ量を子回線と共有(シェア)できる、タブレットやモバイルデータ通信専用機種などに向けた料金プランとなるからだ。
既にスマートフォンをソフトバンクやY!mobileで持っている場合はスマートフォンの料金にプラス1000円程度上乗せとなるシェアプランを契約した方がいいだろう。その反対にソフトバンクかY!mobileの契約がなく、Stick WiFiを単独で契約する場合はソフトバンクのデータ通信専用3GB/50GBのどちらか一方しか選択できないわけだ。
ちなみに、ソフトバンク広報によると、ソフトバンクではStick WiFiだけを購入(移動機物品販売)することはできないが、Y!mobileでは単体購入が可能だ。
カバーを外せばソフトバンク/Y!mobileのnanoSIMと別のSIMの交換は可能だが、それだけのためにソフトバンクで契約したSIMを解約し、わざわざ別のSIMに差し替える人はなかなかいないだろう。また、仮にY!mobile向けモデルを単体購入したとしても、他社のSIMの動作は保証されていない。
こうした点がボトルネックで契約しづらければ、オープン市場向けにいくつか出回っているUSB型のルーターを購入するしかなさそうだ。
【訂正:11月21日】初出時、ソフトバンクとY!mobileともに移動機物品販売の対象外と記載しておりましたが、対象外となるのはソフトバンクのみです。お詫びして訂正いたします
Stick WiFiは誰向けか
ここまでお伝えした内容をまとめると、Stick WiFiは端末代金をかけたくない、重たいモバイルルーターを持ち歩きたくない、スマートフォンのテザリングを使いたくない、などの要望に応える製品だ。ソフトバンク広報によると、「USB電源があれば簡単にWi-Fi環境を構築できるため、車内や屋外などさまざまな場所でWi-Fiを気軽に使用したい人」がターゲットだという。
一方でディスプレイはなく毎月の請求額や、データ使用量などの詳細を把握するとなると、都度My SoftBankかMy Y!mobileへのアクセスが必要で手間がかかる。Y!mobileについては料金プランが一択しかないのもユーザーからすれば不便だ。
無制限をうたう月額3278円の楽天モバイルなどがある中で、Stick WiFiのためだけに毎月50GBが5280円もするプランに加入したい人は少ないはずだ。できればドコモが「ahamo」でも「データプラス」を利用可能にしたように、ソフトバンクもLINEMOのスマートフォンとStick WiFiを組み合わせて使えるようにしてほしい。
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