スマホカメラ全盛の中、ゲオが「5478円のコンデジ」を投入したワケ
ゲオが、2023年10月26日に、「コンパクトデジタルカメラ(BM-DC01)」を発売した。カメラに必要な機能は一通りそろっている印象だが、このスペックならスマートフォンのカメラでも十分に思われる。なぜ、あえてコンパクトデジタルカメラの投入を決めたのか。
ゲオが、2023年10月26日に、「コンパクトデジタルカメラ(BM-DC01)」を発売した。
有効800万画素のカメラを搭載しており、最大16倍のデジタルズームや笑顔検出、連写機能、セルフタイマー、タイムラプス録画などの機能を備える。動画は4Kサイズまでの撮影に対応している。税込みで5478円という安さも特徴だ。
カメラに必要な機能は一通りそろっている印象だが、このスペックならスマートフォンのカメラでも十分に思われる。むしろカメラを持つ分、荷物が増えてしまう。なぜ、このタイミングでコンパクトデジタルカメラを発売しようと考えたのか。ゲオに聞いた。
―― スマートフォンのカメラが全盛の中、このタイミングであえてコンパクトデジカメを投入した狙いを教えてください。
ゲオ 市場調査をしていると、お子さんの写真を撮りたいという方やお子さん向けのキッズカメラとしての用途、業務用としての用途の他、若い世代の方でもオールドコンデジとしての用途、写真を撮る際にスマホのバッテリーの消費を気にしなくて済むことなどさまざまな需要が見えてきました。
しかし、日本の市場をみると有名メーカーがコンデジ市場から続々と撤退したり、スマホと差別化し高性能化することで商品の価格が高騰していたりと、コンデジに対する需要はあるにもかかわらず、気軽に買うことができない状況でした。その背景があり、全国にある10店舗でコンデジを試売してみたところ実績が好調であったため、潜在的需要と試売時の販売実績の裏付けのもと全国店舗への発売を行いました。
―― どのようなユーザーをターゲットにしているのでしょうか。
ゲオ 全世代に共通してご購入いただけるエントリ―モデルとして、5478円(税込み)という価格で販売させていただいており、特定のターゲットは設定しておりません。実際に購入いただいているお客さまは男性の方が多いです。年齢層にも偏りが少なく、20~60代まで幅広い年齢層の方にご利用いただいております。
―― 5478円という安価な価格を実現できたのはなぜでしょうか。
ゲオ 市場調査や自社での試験を行った結果、5478円(税込み)が適正売価ということが分かりました。そのため、トレードオフを行い重視する機能と省く機能を検討し、低価格で使いやすい商品を目指しました。また、ゲオでは製造からお客さまのお手元に届くまでのさまざまなコストを徹底的に効率化することで、販売価格を安価でご提供できるよう務めています。
―― 実際の売れ行きや反響を教えてください。
ゲオ 店舗、EC共に販売実績は好調で、初回生産分はほぼご購入いただいている状況です。
―― 今後もカメラ関連の製品は投入していくのでしょうか。
ゲオ ゲオでは2017年12月より薄型テレビやイヤフォンなどの家電分野の取扱を開始しました。「豊かで楽しい日常の暮らし」を提供すべく、低価格で購入しやすい価格をテーマに製品の販売を行ってきました。テレビは累計34万台以上、イヤフォンは累計380万個販売しております。今後もカメラ分野においても、テレビ、イヤフォンに続き、手に取りやすい価格でさまざまな製品を販売していきたいと考えております。
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