月1GB以下でお得に使えるキャリア/格安SIMは? オススメの4サービス:スマホ料金プランの選び方
動画サービスの普及などによりスマホのデータ通信量は年々増加していますが、データ通信はほとんどしないという人も多いでしょう。今回はデータ容量が月1GB以下のオススメキャリア/プランを解説します。ほとんどデータ通信をしない人のメイン回線としてだけでなく、サブ回線として活用する方法もあります。
動画サービスの普及などによりスマホのデータ通信量は年々増加していますが、データ通信はほとんどしないという人も多いでしょう。筆者の70代の父は月300MB前後、60代の母も1GB未満しか使用しません。そこで今回はデータ容量が月1GB以下のオススメキャリア/プランを解説します。ほとんどデータ通信をしない人のメイン回線としてだけでなく、サブ回線として活用する方法もあります。(料金は全て税込み)
日本通信の合理的シンプル290プラン 月額290円で1GBから
月1GB以下のプランで最もオススメなのは、日本通信の合理的シンプル290プランです。月1GBが月額290円で使える上、国内通話も30秒あたり11円と大手キャリアの半額です。
合理的シンプル290プランの概要
- 初期費用:3300円
- 月額料金:290円
- データ容量:1GB
- データ追加:1GBあたり220円
- 国内通話料金:30秒あたり11円
- 通話オプション:70分無料通話(月700円)、通話かけ放題(月1600円)
- データ繰り越し:なし
- 低速モード:なし
合理的シンプル290プランは、なんといっても月1GBが月額290円という安さが魅力です。データ容量追加も1GBあたり220円と安いので、1GB以上使う月がある人にもオススメですね。
また、通話料金も30秒あたり11円と大手キャリアの半額です。MVNOでは30秒あたり11円という通話料金は一般的ですが、他社はほとんどがプレフィックス番号(専用アプリ、またはオートプレフィクス付与)を利用しているのに対し、日本通信はVoLTEやVoLTE(HD+)による高音質な通話が可能です。筆者も月1GBで契約するなら合理的シンプル290プランを選ぶと思います。
一方、いくつか注意点もあります。最も注意が必要なのが通信速度で、日本通信は平日の昼や夕方に速度が遅くなる場合があります。2023年11月に筆者が測定したところ、昼12~13時は1Mbpsちょっとに落ち込んでいました。この速度ではWebサイトやSNSの画像表示が遅れる可能性があります。データ使用量が月1GB以下のライトユーザーにはあまり影響がないと思いますが、念のため注意しておいてください。
また、日本通信は実店舗が少なく、手続きは基本的に全て自身がwebで行う必要があります。端末も販売していないため、機種変更時には自分で端末の準備が必要です。設定はそれほど難しくはありませんが、店舗がないと不安な人は次に解説するirumoも検討しましょう。
ドコモの低容量プランirumoは月額550円から
店舗サポートが必要ならドコモの「irumo(イルモ)」がオススメです。月0.5GBの容量が月額550円で使えます。irumoなら全国のドコモショップでサポートが受けられるので、契約や機種変更の手続きはもちろん、何かトラブルがあった際にも店舗に駆け込むことができます。前述した日本通信よりも若干料金は高いものの、店舗サポートが受けられるのは安心です。
irumo(0.5GBプラン)の概要
- 初期費用:店舗は3850円、Webは無料
- 月額料金:550円
- データ容量:0.5GB
- データ追加:1GBあたり1100円
- 国内通話料金:30秒あたり22円
- かけ放題オプション:5分かけ放題(月880円)、かけ放題(月1980円)
- 最大速度::3Mbps(4G/LTEのみ)
- データ繰り越し:なし
- home5G セット割/ドコモ光セット割/dカードお支払割:対象外
- みんなドコモ割:対象外
- ファミリー割引:対象外(対象回線からの着信は無料)
なお、0.5GBプランは5Gが使えず4G(LTE)のみでの通信となり、最大速度は3Mbpsに制限されます。ただ、3Mbps程度の速度が出ればYouTubeの高画質動画も詰まらずに視聴できるので、月0.5GBしか使わない人には全く問題のない速度です。その他、固定回線とのセット割がない、みんなドコモ割の割引対象外(回線数のカウントもなし)、irumoからの発信はファミリー割引の対象外などの制限にも注意してください。
ただし、ドコモの回線をそのまま使え、店舗でサポートも受けられて、セット割がなくても月額550円はお得です。さらに他社から0.5GBプランに乗り換えると半年分の基本料金が実質無料になるキャンペーンも実施中です。データ通信はほとんどしないけど、店舗サポートが必要という人はirumoを検討しましょう。
基本料金が0円のpovo2.0はサブ回線にもお勧め
続いて紹介するのはpovo2.0です。povo2.0は基本料金0円のベースプランに、データ容量やオプションを都度追加(トッピング)する仕組みです。メイン回線としても使えますが、個人的にはサブ回線や通信障害に備えた予備回線として使うのがオススメです。
povo2.0の概要
- 初期費用:無料
- 月額料金:0円
- データトッピング:1GB/7日間(390円)、3GB/30日間(990円)など
- 国内通話料金:30秒あたり22円
- 通話トッピング:5分以内かけ放題(月550円)、通話かけ放題(月1650円)
- 通信速度(トッピングなし):最大128kbps
例えばメイン回線がドコモ/ソフトバンク回線や楽天モバイルの人は、サブ回線としてpovo2.0を入れておき、メイン回線で通信障害が起きた場合や、つながりにくい場合に切り替えて通信しましょう。筆者もメイン回線は楽天モバイルですが、場所によってはつながらないときがあるので、その場合にpovo2.0に切り替えて通信を継続しています。
povo2.0の通常トッピングは1GB/7日間(390円)ですが、1GB/180日間(1260円)といった有効期間が長いトッピングを不定期で販売しているので、それらをあらかじめ購入しておき、必要なときだけ使うのもいいでしょう。また、「ギガ活」によりデータ容量を無料でもらうこともできます。
もちろんメイン回線としても使えます。povo2.0はトッピングなしの状態でも30秒あたり22円で音声通話ができ、最大128kbpsの低速ながらデータ通信もできます。よって、無課金でも音声通話に加えてLINEやメールのやりとり、バーコード決済などは可能です。ただし、最大128kbpsの通信速度だとできることは限られるので、メイン回線で使えるのはほとんどデータ通信をしない人に限られるでしょう。
通話が多いなら楽天モバイルも検討しよう
「データ通信はほとんどしないが通話は多い」という人は楽天モバイルもオススメです。
楽天モバイルの契約者は「Rakuten Link」というアプリを使えば国内通話が無料でかけ放題です(一部対象外番号あり)。楽天モバイルの最低維持費はデータ使用量が3GB以下の場合の月額1078円なので、月額1078円でかけ放題と3GBのデータ通信が使えることになります。1GBのプランはないものの、月の通話料金や通話オプションの支払額が1078円以上の人は楽天モバイルに乗り換えた方がお得です。筆者も楽天モバイルをメイン回線にしてRakuten Linkで通話しているため、通話料金はほとんどかかっていません。
データ通信量が少ない人向けには他にも方法があります。例えばイオンモバイルにも月1GBで858円のプランがあります。近くのイオンに店舗がある人は、店舗サポートも受けられるので安心です。データ通信は全くしないけど通話は多いという人は、mineoの使い放題プランであるマイそく(スーパーライト)と10分かけ放題を併用すれば、月額800円で10分かけ放題の専用回線ができます。mineoはドコモ、au、ソフトバンクの3回線が選べるのも魅力です。
他にも、家族でスマホを契約する場合は、個人で1GBプランを契約するより、IIJmioやイオンモバイルのように複数回線で容量をシェアできるプランを契約した方がトータルで安くなる場合もあります。また、スマホを買う場合には、1GBプランがなくてもIIJmioのような端末割引キャンペーンを実施しているキャリアを選んだ方がお得かもしれません。
以上、月1GBのオススメキャリア/プランの解説でした。最もオススメなのは日本通信の合理的シンプル290プランですが、店舗サポートの要否や通話時間によっては他社の方がお得な場合もあります。自身の使い方に合わせ、最適なキャリアやプランを選んでください。
著者プロフィール
シムラボ
「シムラボ」は、スマホ料金や端末に関するお役立ち情報を発信する個人サイトです。Y!mobileに乗り換えたことをきっかけに格安SIMのよさに気付き、今では主要な格安SIMは全て契約してレビューしています。モットーは「自分に合うものを、より安く」。
- Twitter(現X):@simlabo_jp
- サイト:https://www.sim-labo.jp/
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