「Galaxy S24」と「Galaxy S24 Ultra」は何が違う? 実機を試しながら比較した(1/2 ページ)
Galaxy S24とGalaxy S24 Ultraは何が違う? 両機種の違いを確認する。ほとんどの人にはGalaxy S24がおすすめ。カメラかペン機能にこだわるならGalaxy S24 Ultraを選ぶべき。
サムスン電子のフラグシップモデル「Galaxy S24」と「Galaxy S24 Ultra」は、兄弟機ながら性格が大きく異なる2モデルだ。どこが違ってどこは同じなのか、機種選びのポイントを確認していこう。
大まかにいえば「ほとんどの人にはGalaxy S24がおすすめ。カメラかペン機能にこだわるならGalaxy S24 Ultraを選ぶべき」だ。Galaxy S24 Ultraの方が上位版と位置付けられているため、基本的には性能が高く機能が豊富だ。一方で、価格や重さというデメリットもある。
ディスプレイはGalaxy S24の性能が向上、違いは解像度のみに
両機種ともハイエンドモデルらしく、手触りに高級感がある。背面はマットな質感になっており、背面は磨りガラスを採用し、部屋の光源を柔らかく反射する。デスクでの見栄えが良く、存在感がある。
Galaxy S24は、スマホの一般的な機能を全て網羅しつつ、軽量でコンパクトという王道をいく1台だ。画面サイズは約6.2型、横幅は70.6mm、重量は約167gとなる。高性能なスマホながら、片手操作がしやすいサイズ感だ。ポケットに入れてサッと取り出す、起動性重視な使い方がしやすい。カラーはアンバーイエロー、オニキスブラック、コバルトバイオレットと、華やかな3色を展開する。
【訂正:2024年4月17日10時35分 初出時、横幅の単位が誤っていました。お詫びして訂正いたします。】
Galaxy S24 Ultraは大画面に高倍率ズームやペン機能を詰め込んだ、機能追求型のフラグシップモデルだ。6.8型で横幅は79mm。重量は232gと、ズシッとくる重さがある。片手でスマホを支えつつ、ペンをポインティングデバイスとして使う両手操作を多用することになるだろう。カラーはチタニウムブラック、チタニウムグレー、チタニウムバイオレットという渋めの3色展開。その名の通り、チタニウム素材を採用し、剛性を保ちつつ軽量さを維持している。バイオレットは販路が限られているが、側面フレームと背面のミスマッチが楽しい配色になっている。
前作ではディスプレイのスペックに差があったが、今作ではGalaxy S24のディスプレイ性能が向上している。
一方、Galaxy S24 Ultraは前作までのエッジディスプレイをやめている。フラットな形状のディスプレイになったことで、端末の端までペンで書き込みやすくなった。
結果として、両者のディスプレイの違いはサイズと解像度のみになっている。色表現に優れた有機ELディスプレイで、S24も1Hz~120Hzの可変駆動(滑らかな表示)が可能になった。最大輝度がS23の1760ニトから2600ニトに高まったことで、炎天下でも見やすくなった。
Galaxy S24 Ultra/S24ともに外観デザイン上で気になるのは、カメラ部分の出っ張りだ。背面の中央ではなく、左上にカメラの大きな突出がある。ノギスで実寸法を測ってみたところ、S24で約1.4mm、S24 Ultraは約2.09mmもあった。机に置いて操作するとぐらぐらと揺れて気になってしまう。このぐらつきが気になる人は、別売のケースを併用すると良いだろう。
Galaxy S24 Ultra | Galaxy S24 | |
---|---|---|
カラー | チタニウムブラック、チタニウムグレー、チタニウムバイオレット | アンバーイエロー、オニキスブラック、コバルトバイオレット |
サイズ(幅×高さ×奥行き) | 約79×162×8.6mm | 約71×147×7.6mm |
重量 | 約233g | 約167g |
ディスプレイ | 6.8型QHD+(1440×3120ピクセル)有機EL | 6.2型フルHD+(1080×2340ピクセル)有機EL |
【訂正:2024年4月15日15時40分 初出時、スペックの一部に誤りがありました。また、ディスプレイのスペックを追記しました。おわびして訂正いたします。】
Galaxy AIはどちらも同等
サムスンが今回大々的にアピールしている「Galaxy AI」は、Galaxy S24/S24 Ultraの両方で利用できる。Galaxy AIには、通話のリアルタイム翻訳、ボイスレコーダーの自動文字起こし、ブラウザの要約、生成AIによる画像のジェネレーティブ塗りつぶし、ノートアプリの要約機能などがある。
なお、サムスンはGalaxy AIの機能をGalaxy S23シリーズやGalaxy Z Fold5/Flip5、Galaxy S23 FEなどに展開するとしている。Galaxy AIの多数の機能のうち、どの機能が対象となるかは現時点では不明だが、サムスン広報担当によると「ほとんど全てが対象となる」という。Galaxy AIが目当てなら、旧世代モデルのGalaxy S23の方も機種選びの候補に入れるべきだろう。
Sペンを利用できるのはGalaxy S24 Ultraのみ
Sペンは、今シリーズでも上位モデルのGalaxy S24 Ultraのみ利用できる。Galaxy S24 Ultraではプリインストールの「ノートアプリ」を通じて手書きでメモを取ったり、ペンタブレットのように簡単なスケッチを記録したりできる。
Sペンを本体から取り出すと、すぐにメモを取ったりスケッチしたりできるショートカットメニューが表示される。まるで手帳とペンを取り出すかのように、スマホ上でサッと手書きメモを作成できるのだ。
Sペンは原稿に赤字を入れたり、スケッチ帳を作ったりするとき以外にも役立つ。何かを書くだけでなく、画面から少し離した状態で動作するポインティングデバイスとして利用できる。つまり、画面をタッチせずにSペンを動かすだけで、カーソルが表示され、スクロールなどの操作もできる。例えば写真編集アプリの細かなパラメーター調整でも、タッチ操作だと動きすぎてしまうような繊細な調整ができる点が便利だ。
パフォーマンスは共通だが、ミリ波帯はGalaxy S24 Ultra限定
パフォーマンスに関する部分では、両機種に大きな差はない。プロセッサは共通で、Qualcomm製のSnapdragon 8 Gen 3 for Galaxyを搭載する。メモリ(RAM)はGalaxy S24が8GBに対してS24 Ultraは12GBと差があるが、S24 Ultraはペン入力の処理もある。体感できる差は大きくない、10年前のスマホのイメージとは違って、2~3年程度なら快適に使い続けることができるだろう。
なお、5Gのミリ波帯はGalaxy S24 Ultraのみがサポートしている。ミリ波は空港や主要駅などにスポット的に設置されることが多く、カバーエリアは狭いがつながると高速に通信できるという特性がある。都心部で積極的にスマホを使う人なら、ミリ波対応のGalaxy S24 Ultraを選ぶ意味はある。
Galaxy S24 Ultra | Galaxy S24 | |
---|---|---|
プロセッサ | Snapdragon 8 Gen 3 for Galaxy | Snapdragon 8 Gen 3 for Galaxy |
メモリ | 12GB | 8GB |
ストレージ | 256GB/512GB/1TB | 256GB/512GB |
バッテリー | 5000mAh | 4000mAh |
防水防塵 | IP68 | IP68 |
急速充電 | 45W | 25W |
5Gミリ波 | 対応 | 非対応 |
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