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充電器に載せたiPhoneがジンバルに早変わり 米Belkinによる“逆転の発想”は誰向けか

米Belkinの日本法人であるベルキン(東京・中央区)は2024年4月25日、充電器1台でiPhoneの充電とジンバル撮影の2役をこなせる新製品を発売した。価格は2万9900円(税込み)。充電器に設置したiPhoneのカメラで動く人を自動追尾し、充電しながら撮影/録画を行える。

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 米Belkinの日本法人であるベルキン(東京・中央区)は2024年4月25日、充電器1台でiPhoneの充電とジンバル撮影の2役をこなせる新製品を発売した。価格は2万9900円(税込み)。充電器に設置したiPhoneのカメラで動く人を自動追尾し、充電しながら撮影/録画を行える。


「Belkin Auto-Tracking Stand Pro with DockKit」

 製品名は「Belkin Auto-Tracking Stand Pro with DockKit」で、Apple独自の画像認識による被写体自動追尾技術を採用した。可動範囲は水平方向が360度、縦方向が90度となっている。被写体の認識は1人までで、iPhoneのインカメラの前に複数人いる場合、フォーカスが合わず自動追尾はできない。専用アプリは不要だが、iPhoneと充電器をNFCでペアリングする必要がある。設定完了後、Zoom、YouTube、TikTokなどでも利用できるという。


NFCによるペアリングを行う様子

 充電器への固定はMagSafeを利用するため、Androidスマートフォンなどの動作は保証されていない。ワイヤレス充電は15Wで行える。

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 動く人を自動追尾する機能は中国DJIの「Osmo Pocket」でも利用できる。Osmo Pocketはドローンの技術を応用し、手ブレを抑えて動く人などにフォーカスを合わせ続ける、いわゆるジンバルだ。オンライン会議などのデスクワークではなく、野外で動く被写体を手軽に追尾できるように開発された。逆に“じっとしている宅内”での出番はほぼない。iPhoneを充電しながら撮影も行えるBelkin製品は「PCを開かずにスマホの充電と動く人の撮影を同時に行いたい」という需要を見込む。


充電しながら動く人を追尾し続ける

 NTTドコモのモバイル社会研究所が全国の15~79歳の男女6440人を対象に行った調査資料によると、10代によるTikTokの利用率が約6割に達し、4年前の2020年と比べて約3倍増えたという。スマホカメラで被写体をきれいに撮影し、SNSなどにアップロードする行為も若者を中心に日常化している。

 充電と撮影をセットにしたBelkin製品は、屋外での手持ち撮影というOsmo Pocketが生んだ常識や、スマホカメラの利用方法をガラリと変える“逆転の発想”といえるし、時短にもなる。ベルキンは4月26日から5月6日まで、本製品の体験ブースをヨドバシカメラマルチメディアAkiba(東京・千代田区)に設け、使い方などを説明する。


ヨドバシカメラマルチメディアAkibaで確認できる実機(テーブルの右側)

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