iPhoneでライカっぽい写真を撮れる! Leicaの純正カメラアプリ「Leica LUX」を試す:荻窪圭のiPhoneカメラ講座(4/5 ページ)
ドイツの光学メーカーLeica(ライカ)が、突然iPhone用のカメラ撮影アプリ「Leica LUX」をリリースした。全機能を使うと月額1000円(または年額1万円)と、サブスクリプション式カメラアプリとしては高価な設定なのだが、その実力はいかほどか、試してみよう。
Leica LUXの醍醐味(だいごみ)は「Aモード」にあり
Leica LUXの面白さは、Aモードにこそある。
P MODEとある部分をタップすると、こんなダイアログボックスが出てくるので、「APERTURE」を選んであげよう。
ここは細かな撮影設定をしたり、メインメニュー(右下にある歯車アイコン)を表示したりする大事な画面だ。
APERTUREは「絞り」の意味。カメラの撮影モードにある「A」(キヤノンやペンタックスだと「Av」)は、こういう意味だったのである。
このアプリの場合は、絞りを仮想的にコントロールして、背景のボケ具合を調整するモードというくらいの意味で考えればいい。先述の通り、標準カメラアプリでいう「ポートレート」みたいなものだ。
このモードでは、ライカの有名なレンズのシミュレーションをしてくれる。「レンズ交換をする感覚で使い分けてね」といった感じだ。
無料で使えるのは、上の画像にもある「Summilux-M 28 f/1.4 ASPH.」のみ。Summiluxは「ズミルックス」と読む。ポピュラーな28mmの広角レンズだ。
ということで、「Summilux-M 28 f/1.4 ASPH.」で撮影したガクアジサイがこちら。ルックはEternalをチョイス(気に入ったのでけっこうこれで撮ってしまった)。色が濃くてなおかつ渋いのだ
LUX Proだと、さらに「Summilux-M 35 f/1.4 ASPH.」(35mm)と、「Noctilux-M 50 f/1.2 ASPH.」(50mm)も選べる(Noctiluxは「ノクチルックス」と読む)。さらに、望遠カメラ付きのiPhoneだと、その機種に応じた望遠レンズも選べる。iPhone 15 Pro Maxだと「APO-Telyt-M 135 f/3.4」(135mm)が加わる(APO-Telytは「アポ・テリート」と読む)。
レンズ交換する感覚で使うモードなので、それぞれの絞り値やボケ具合も、レンズによって違うのが面白い。例えばNoctilux 50mmで撮ると、背景がぐるっとした感じでボケる。
ライカっぽさを楽しむなら、35mmや50mmのレンズいいかと思う。
「Summilux-M 35 f/1.4 ASPH.」でアイスコーヒー。ルックはEternalで。何てことのないシーンが印象的になるのが、Leica LUXらしさ、ってことで。徐々にぼけていく感じもよい
ちょうどいい距離感の場所にネコがいたので、望遠の135mmでも1枚。
背景のボケ方にも特徴があるのでよく見ると面白い。ただ、仕組みはiPhoneのポートレートモードと同じなので、エッジの処理が常にうまくいくとは限らない。iPhoneの機種によっても、仕上がり具合に差は出るかと思う。
背景がうまくボケないと思ったら、撮りたい被写体をタップして指定してやるといいようだ。
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