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ブランド力のある格安スマホ、OnePlusの「Nord CE4 Lite」山根康宏の海外モバイル探訪記

ヨーロッパではOnePlusのNordシリーズがじわじわと人気です。

 XiaomiのRedmiシリーズやRealmeのメインモデルは、アジアのみならずヨーロッパでも勢力を広げており、低価格スマートフォンの代名詞となりました。とはいえブランドイメージとして「安さ」を強く感じてしまうものです。

 そんな中、「価格を抑えながらも、安さを感じさせないブランドの製品」として、ヨーロッパではOnePlusのNordシリーズがじわじわと人気です。


OnePlusの低価格機、Nord CE4 Lite

 OnePlusは、市場に参入した当初からハイスペックなモデルだけに特化したメーカーでした。そのブランドイメージは今でも健在。そのOnePlusのセカンドラインといえるNordシリーズは、米国でも人気があります。ヨーロッパでも家電量販店にOnePlusコーナーがあり、最新のハイエンド「OnePlus 12」などと並べてNordシリーズも展示されています。

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ヘルシンキの家電量販店にあったOnePlusコーナー

 「Nord CE4 Lite」はチップセットがSnapdragon 695 5G、アウトカメラは5000万画素(サブに200万画素の深度測定)、インカメラは1600万画素カメラを搭載しているなど、5Gのミドルレンジモデルとして十分な性能を持っています。バッテリーも5100mAhとやや容量を大きめで、80Wの急速充電にも対応しています。このあたりはハイエンドモデルに強いOnePlusらしいこだわりかもしれません。


ミドルレンジモデルながら80W充電に対応

 本体デザインは最近主流の角を出したスクエアな形状です。重量は約191gとやや軽く、片手でも持ちやすいと感じられました。


約191gの軽量モデル

 本体底面にはミドルレンジモデルらしく3.5mmヘッドフォン端子もあります。ところで最近のハイエンドモデルはあえてヘッドフォン端子を廃止したモデルが多いのですが、ユーザーニーズを考えれば端子はあったほうがいいですね。


ヘッドフォンの利用も可能だ

 OSはOnePlus独自のOxygenOSを搭載しています。ただし、現在のOnePlusはOPPOの上位ブランドになったこともあり、同社のColorOSとの差はほとんどなくなっています。Androidを改変したOSの中では使いやすいUIを搭載していると評判は悪くありません。


OxygenOSを搭載、実はColorOSとほぼ同等のUIだ

 カメラは実質5000万画素を1つとかなり割り切った設計です。価格は300ユーロを切っており、250ユーロ程度(約4万円)で販売されている国もあります。


カメラは5000万画素+200万画素深度測定の組み合わせ

 シングルカメラなので操作も複雑ではなく、倍率も1倍と2倍が標準、デジタルでも10倍まで。動画は1080p/30fpsへの対応です。スマートフォンではブラウザや検索、動画を見るくらい、たまに写真を取ればいい、というライトなユーザーにはちょうどいいのかもしれません。安価で入手できるOnePlusブランドの製品ということで、ヨーロッパ市場での拡販が期待されます。


必要最小限だがライトユースには十分だろう

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