折りたたみスマホの「メリット」「デメリット」を実体験から解説 “折りたためるiPhone”の登場は?(3/3 ページ)
使わないときはコンパクトにでき、使うときにだけより大画面で利便性を実感できる。それが折りたたみ式スマートフォンだ。そのメリットとデメリットを整理し、折りたためるiPhoneは登場するのかを考える。
iPhoneに折りたたみタイプは現れるのか
最後に、iOS搭載の折りたたみスマホは登場するのかどうかを考えてみたい。現状、日本国内で販売されている折りたたみスマホのOS(ベースとなる)はAndroidとなっており、折りたたみスマホのOSでiOSの選択肢はない。
結論からいえば2024年10月の時点でハッキリとした情報は何もない。そもそも折りたたみ式のiPhoneとしてなのか、それとも「Apple Vision Pro」のように完全に別カテゴリーの新製品として登場するのかも不明だ。
とはいえ、Appleが取り組んでいるらしい折りたたみ技術に関する情報は、特許出願という形でいくつか発見されている。
例えば、Appleが2023年3月、米国特許商標庁(USPTO)に出願した「Self-Retracting Display Device And Techniques For Protecting Screen Using Drop Detection(自動開閉式ディスプレイ装置および落下検知を利用した画面保護技術)」は、画面割れを防ぐために落下検知時に自動でディスプレイを閉じる構造だ。
Appleはボディーをスライドできるデバイスの特許も取得している。その特許を見ると、大画面を必要としないときは横幅を抑え、大画面を必要とするときにだけ、ボディーをスライドさせてディスプレイのサイズを大きくできるような構造となっている。
ディスプレイは巻き取れる構造とし、折りたたみスマホでよく気にされる折り目の問題を解消できそうだ。ディスプレイはデバイス内部のローラーで巻き取れるようだ。ただし、ローラーを含む構造を本当に実現できるのかは不明で、実現できたとしても耐久性を損なってはいけないため、振動や衝撃に耐えられるように設計しなければならない。
ただ、特許申請や特許取得があったからといって、必ずそれが製品化されるとはいえない。ここ数年のAppleの動きを見るに、Appleが他社に先んじてイノベーティブな製品を出すというより、ある程度成熟したものをブラッシュアップする傾向にあると考えられる。
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