auの「Galaxy S24 FE」を速攻レビュー 上位モデルに迫る性能にAI体験、7万9800円から
サムスン電子ジャパンは12月12日にスマートフォン「Galaxy S24 FE」を発表した。同社とKDDIが26日に発売する。カラーはKDDIがブルー、グラファイト、グレーを、Samsungオンラインショップがブルー、グラファイト、グレー、ミントを取り扱う。
サムスン電子ジャパンは12月12日にスマートフォン「Galaxy S24 FE」を発表した。同社とKDDI(au)が26日に発売する。SIMフリーモデルも同時発売で、Samsungオンラインショップ、Galaxy Harajuku、Galaxy Studio Osakaが取り扱う。
価格はSamsungオンラインショップ価格が7万9800円(税込み、以下同)、auオンラインショップが8万3600円。機種変更、または他社/povo2.0/UQ mobileから移行し、「スマホトクするプログラム」を利用して13カ月目~25カ月目までに返却すると1万9800円でGalaxy S24 FEを利用できる。
【更新:12月12日10時18分】auオンラインショップにおける価格が公開されたことを受け、価格の追記を行いました
Galaxy S24 FEはSamsung Electronicsが一部の国/地域で展開している「Galaxy S24 FE」の日本向けモデル。旧世代のハイエンドモデルをベースに開発し、高いスペックと手頃な価格を両立した。カラーはKDDIがブルー、グラファイト、グレーを、Samsungオンラインショップがブルー、グラファイト、グレー、ミントを取り扱う。
プロセッサはSamsung Electronics製のExynos 2400eを搭載。AIを利用した翻訳や検索などの処理を担い、ハイエンドモデル「Galaxy S24」に匹敵する性能をうたう。バッテリー容量は4700mAh。ベイパーチャンバーも搭載し、冷却効果を高めている。メモリは8GB、内蔵ストレージは128GBとなっており、microSDは搭載できない。OSはAndroid 14をプリインストールする。
ベンチマークアプリ「Geekbench 6」をインストールし、パフォーマンスを見たところ、結果はシングルコアスコアが1315と2年前の「Galaxy S22」、1年前の「Galaxy S23」には及ばないものの、3年前の「Galaxy S21」シリーズを上回り、マルチコアスコアが4319と「Galaxy S22」「Galaxy S21」シリーズを上回る結果となった。
実際のレスポンスはWebサイトや地図、SNSの閲覧といった一般的な使い方ならストレスを感じない。重い処理を伴う3Dゲーム「原神」をプレイしたところ、アウトカメラの周囲がやや熱くなるものの、アプリが途中でフリーズすることなく、スムーズにプレイできた。
ディスプレイは約6.7型のDynamic AMOLED 2X(有機EL)で、解像度は1080×2340ピクセル(フルHD+)。リフレッシュレートは1~120Hzの可変式で、ピーク輝度は1900ニトだ。アウトカメラは「超広角(約1200万画素)」「広角(約5000万画素)」「望遠(約800万画素)」のトリプル構成だ。
少しだけではあるが、作例も掲載する。まず昼間の写真は光学0.6~3倍において、空の青色や雲の灰色が肉眼とほぼ変わらないレベルで表現でき、鉄道やビルのディテールもはっきりした仕上がりとなる。デジタルズームの10~30倍(最大)に切り替えると、ピントが合っていてもややぼやけてくるし、ビルの上の看板の文字もギリギリ読み取れるほどだ。
夜景はほとんど人気がなく明暗の差がはっきりとある場所を選んだ。三脚は使わずに手持ちで撮影してみたが、光学域における手ブレは補正され、ライトアップされた木々もはっきりと分かる。2倍まではよかったが、3倍に切り替えると、怪しい結果に。10倍は手ブレが補正されているようだが、手前の被写体より奥の方は見えづらい。30倍もあかりがともされていることは分かっても、全体的に何の写真かは不鮮明で分からない。
基本的な仕様は日本で2024年2月に発売となった「Galaxy S23 FE」とほとんど変わらないが、Galaxy S24 FEではGalaxy S24シリーズ同様にGalaxy AIの機能を利用できるのがポイントとなっている。
例えば、「フォトアシスト」機能として写真に手書きで絵を描くだけでAIがリアルなオブジェクトをさく作成する「AIスケッチ」、写り込んだ不要な物を削除できる「AI消しゴム」を利用できる。約1000万画素のインカメラで撮影した画像はアニメ調やスケッチ風のイラストにAIで変換できる。
撮影した動画を再生する際、ディスプレイを指で長押しすると、AIが自動でスローモーションを生成し、見逃してしまいがちな一瞬を確かめることが可能だ。例えば、ダンスのレッスンで講師の振りを後から見返したいときや、ペットの細かいしぐさを確認したいときに役立つ。
メモを取ったり整理したりするタスクを簡素化する「ノートアシスト」では瞬時に英語の長文をAIで翻訳し、要約まで行う。翻訳可能な言語数は英語、中国語、日本語などを含む29言語。ボイスレコーダーアプリとSamsung Notesアプリを利用すれば録音したデータを文字に起こしたり、その結果を要約したりできる。翻訳結果はコピー&ペーストして、Samsung Notesアプリで管理でき、ノート代わりにも活用できる。
検索したいものが含まれる画面を表示した状態でナビゲーションバーかホームボタンを長押しし、画面上の気になるものを囲むことでそのものについて検索できる「かこって検索」にも対応している。
Galaxy S24 FEはiOSからの乗り換えもしやすい。機種変更時にGalaxyデータ移行アプリ「Smart Switch」を利用し、連絡先、写真、メッセージなどを転送できる。LINEの全トーク履歴(15日以上前)のデータ移行もSmart Switch経由で行える。
耐久性については傷や落下に強い保護ガラスのCorning Gorilla Glass Victus+をディスプレイと背面の両方に使用。サイドフレームにはアルミニウムを使用し、指紋や手汗は目立ちづらい。IP68等級の防塵(じん)・防水の性能も持ち、水深1.5mまでの淡水に最大30分間水没しても動作する。純正ケースとしては閉じた状態でも現在時刻を確認できるウォレットケース、シリコンケースが用意される。
短期間での試用ではあったが、パフォーマンス、機能の面において、十分な性能を持っていると感じる。アウトカメラについては特に夜景におけるデジタルズームが弱い。とはいえ、Galaxy AIで上位モデルに匹敵するユーザー体験をお手頃価格で届けるのが本製品の最大の魅力といえる。
欲をいえば、使い方の手順がディスプレイで確認できるか、Webにもさらに多くのサポート情報が出ると、Galaxyユーザーとしてはうれしいところ。今後、SamsungがユーザーにAIをどう伝えるのか、これも1つの注目点といえる。
(製品協力:サムスン電子ジャパン)
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