連載

「OPPO Find X8」のカメラは3倍望遠がポートレート向き 多彩な機能を備えてきれいに撮れる 動くモノの撮影にもピッタリ荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(1/4 ページ)

まだ2025年が始まって間もないのだけど、2024年12月に発売された「OPPO Find X8」は「2025年最高のコンデジはこれ」と思えるほどにカメラ性能がいい。ハッセルブラッドが監修したカメラで多彩な機能を楽しめる。

 グローバルでは7世代目、日本では約3年ぶりの「OPPO Find X8」は「2025年最高のコンデジはこれじゃね?」と思わせるカメラでありました。

 よく見ると画作りはけっこう派手めで、肉眼で見るよりもきれいに撮れていたりするのだけど、「それはそれでいいんじゃね?」と思わせる説得力がある写りを見せてくれるのだ。

 日本におけるOPPO Find Xシリーズは、2021年発売の第3世代「Find X3」が最後だったこともあり、「約3年見ない間にずいぶん進化したね」という感じ。これで日本に再上陸してくれて、うれしい限りでありますよ。

advertisement

中央にデンとおかれたHasselblad(ハッセルブラッド)のロゴが目立つ「OPPO Find X8」。久しぶりの日本市場投入だ

左がFind X3 Pro(2021年)、右が今回久々に日本市場へ投入されたFind X8。ちなみに日本未発売の「Find X8 Pro」には望遠カメラも付く

アウトカメラは全部「5000万画素」!

 大きくて丸いアウトカメラユニットの真ん中には、でかく「H」のロゴがある。これは「Hasselblad(ハッセルブラッド)」というスウェーデンのカメラブランドのロゴだ。Hasselbladはデジタル中判カメラ(35mmフルサイズより大きなセンサーを使ったカメラ)を展開するメーカーで、プロ写真家を中心に愛用者が多い。Find X8のアウトカメラは同社の監修を受けているから、このロゴである。

 ある意味で「Xiaomi 14 Ultra」がドイツのLeica(ライカ)と協業したのに対抗したのかなという感じがする。ライバルは、Xiaomi 14 Ultraなのだ。


トリプルカメラのFind X8。3つとも5000万画素のセンサーを採用している

 3つのアウトカメラは、そのHのロゴを中心に配置されている。超広角/広角/望遠という構成で、センサーは全部5000万画素だ。

 超広角カメラは、Samsung Electronics(サムスン電子)製センサー「ISOCELL JN5を搭載している。サイズは1/2.76型で、マクロモード時も仕事する。レンズは15mm相当だ。

 せっかくなので「HASSELBLAD」透かしを入れて撮ってみた。撮影情報も右下に入れてくれる。


超広角カメラは15mm相当でレンズのF値はF2.0となる

 広角カメラは、ソニーセミコンダクタソリューションズ製の「LYTIA LYT700」を搭載している。サイズは1/ 1.5型で、レンズは24mm相当だ。


ソニーのLYTIA LYT700を採用した広角カメラ。レンズのF値はF1.8だ

 カメラアプリを見ると、ズームは「0.6x」「1x」「2x」「3x」「6x」と5パターン用意されている。これはなかなかいい。せっかくなので2xでも撮ってみる。5000万画素のセンサーから作っている2xなので、日常的に使える。


カメラアプリ。レンズは0.6xから6xまで5つのボタンが用意されている。その他、露出補正やアクションモードなどさっとアクセスできる機能は多い

2xは49mm相当。1x時と同じセンサーを使いながらちょっと色味が変わっちゃったのは残念

49mm相当はちょっとしたスナップに非常に使いやすい

 そして、1xのボタンをタップすると、「24mm」「28mm」「35mm」と切り替わる。いずれもデジタル一眼カメラでおなじみの焦点距離だ。24mmでは微妙に広角すぎることがあるので、実はありがたい。Appleの「iPhone 15 Pro」「iPhone 16 Pro」と同じやり方だ。意識しているのだろう。

 こちらは35mmで撮ったパスタ。24mmだと広角過ぎるけど、35mmならちょうどいいシーンの1つがこれだ。


35mmにしてペスカトーレ。料理は24mmより35mmや49mmがおすすめ

特筆すべき望遠カメラの画質

 ここまではハイエンドスマホとしては珍しくないけど(もっと大きなセンサーを使ったスマホもあるし)、注目したいのが望遠カメラだ。

 望遠カメラには、ソニーセミコンダクタソリューションズ製の「LYTIA LYT600」を採用している。LYT600のセンサーサイズは1/1.95型で、他社の望遠カメラが搭載するセンサーよりちょっと大きい。薄いボディーに大きめのセンサーを収めつつ、3倍望遠を実現するために、W型プリズムで3回反射させるというユニークな構造を取っている。

 多くのハイエンドAndroid機が採用するペリスコープ型、あるいはiPhone 15 Proのクアッドプリズム型ともまた違う方式だ。


製品発表会より。望遠カメラのレンズにはW型プリズムを採用。3回反射させて距離を稼ぐと同時に、大きなセンサーを配置可能にしている

 正直なところ、多くのスマホカメラを使ってきて不満だったのが望遠カメラのクオリティーだった。どうしても、メインの広角カメラに比べると劣るのが実情だった。

 その点、Find X8の望遠カメラはどうか? 下は3xの望遠カメラ(73mm相当)で撮った作例だ。細かい木の枝もしっかり写っていていい。

 望遠カメラのクオリティーが上がると撮影の幅が広がるからね。


3xの望遠カメラ(73mm)。中望遠としていい感じで、F値はF2.6となる

何気ないスナップも73mmで切り取ると存在感が出てくる

 3xのボタンをタップすると、73mmと85mmが切り替わる。

 さらに6x。細いワイヤーがもやっとしているけど、5000万画素センサーならではの6x望遠だ。146mm相当になるので、日常のちょっとした望遠撮影なら十分である。


6xにすると146mm相当と本格的な望遠になる

6xで撮影したサビネコ。ガン見するとちょっと人工的なところがあるけど、けっこう使えそう

 実質6xまでイケて、望遠時の画質も高いカメラなのだ。

       | 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.