「OPPO Find X8」のカメラは3倍望遠がポートレート向き 多彩な機能を備えてきれいに撮れる 動くモノの撮影にもピッタリ:荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(3/4 ページ)
まだ2025年が始まって間もないのだけど、2024年12月に発売された「OPPO Find X8」は「2025年最高のコンデジはこれ」と思えるほどにカメラ性能がいい。ハッセルブラッドが監修したカメラで多彩な機能を楽しめる。
Hasselbladらしさはどこに?
と、あれこれ撮ってみて、確かにキレイで技術的にもすごいのだけど、「Hasselbladらしさはないよね」と思ったわけである。「Hasselbladらしい画作りとは?」と聞かれると、それはそれで困るのだけど。
以前、Hasselbladの方に「Hasselbladらしい写真を撮るには、どういうセッティングがおすすめですか?」と尋ねたとき「RAWで撮ってお好みで現像してください」と言われたことがある。それを踏まえても、Find X8の画質は“見栄え”が良すぎて本職のカメラで撮った写真とはちょっとテイストが違ってしまう。
そんなときどうするか。「マスター」モードの出番である。
逆光時に「写真」(通常)モードと撮り比べると、マスターモードの効果は実に分かりやすい。
写真モードだと、HDRが強く働いて逆光で影になった部分も明るく補正して、全体をうまく見せてくれる。それに対して、マスターモードだと影はぎゅっと暗いまま、コントラストが高い、実際に見た印象に近い写真を撮ってくれる。
マスターモードで「Pro」にすると、いわゆる「マニュアル撮影」モードとなり、細かい設定をできる。RAWデータでの撮影も可能だ。
またHasselbladならではの撮影モードとして「XPAN」がある。XPAN(XPan)というのはフィルム時代にリリースされたHasselbladのカメラで、フィルム2コマ分を使ってパノラマ写真を撮れることが特徴だった。
その名の通り、XPANモードでは往時のファインダーをのぞいている雰囲気で、超ワイドな写真を撮れる。モノクロとカラーがあるけど、モノクロの方がいい雰囲気になったので、そちらの作例を。
「動きモノ」に超強い初のスマホカメラかも
Find X8で感心したのは「動きモノ」に強いこと。
スマホカメラのほとんどがそうなのだけど、室内のような明るくない場所だとシャッタースピードが遅くなり、動いているものを撮ると被写体ブレする。マニュアル撮影モードを使えばシャッタースピードをコントロールできるけど、いささか面倒くさい。
その点、Find X8は被写体が動いているかどうかを判断して変幻自在にシャッタースピードを変えてくれるのである。
まず、止まっているプラレール。シャッタースピードは1/50秒だ。
その後、プラレールに電源を入れて動かして撮影すると、シャッタースピードが1/100秒に上がった。これはカメラ側がどう判断するかなので、もっと上がることもある。
さらに「アクションモード」をオンにすると、シャッタースピードは1/500秒、感度はISO3200に設定された。アクションモードは動いているものを撮るときに、シャッタースピードを上げてくれる機能である。
でも、もっといい“手”がある。ただシャッターボタンを長押しして連写する方法だ。設定で「クリアバースト」をオンにしておくと、自動的に高速シャッターで連写してくれる上、恐らくは前後の画像を合わせてノイズが少ない高画質な画を作ってくれるのだ(だから“クリア”バーストなんだろう)。
あとは連写した中から一番いい瞬間を選べばよし。このクリアバースト機能がめちゃ便利なのである。
そしてプラレールであれこれ検証していたら、最後はこうなったのだった。
もうちょっとありがちなシーンということで、ブランコをこいでもらいながら撮影。
静止した状態では1/200秒くらいだったのに、ブランコを漕いだ状態で連写したら1/2000秒に上がったのだった。
被写体の動きに応じて自動的にシャッタースピードを上げるってのはよいアイデアで、Find X8の一番よい点だと思う。
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