auスマホとStarlink衛星の直接通信、「約200万台規模」でスタート 「Geminiも使える」とKDDI高橋社長
KDDIの高橋誠社長は2月5日の決算会見で、auスマートフォンとStarlink衛星の直接通信のサービスについて、「約200万台規模で開始する」ことを明らかにした。対象端末について、高橋氏は「Androidに加えて、iPhoneも検討している」とした。「メッセージングサービスの延長線上で、Geminiも使いながら楽しめる」サービスイメージも明かした。
KDDIの高橋誠社長は2月5日の決算会見で、auスマートフォンとStarlink衛星の直接通信のサービスについて、「約200万台規模で開始する」ことを明らかにした。対象端末について、高橋氏は「Androidに加えて、iPhoneも検討している」とした。
本サービスの開始に向け、KDDIは12月25日に総務省から携帯電話端末で衛星直接通信を行うための免許の交付、米国連邦通信委員会(FCC)から商用ライセンスに基づくStarlink衛星の電波発射の許可を受けたと発表した。
これに伴い、同日からStarlink衛星からの電波を発射し、年内には一部を対象にベータ版サービスを提供予定。安定した品質のサービス提供と対応機種拡大に向け、ベータ版サービスを通じて全国各地域で技術検証を行うとともに、2025年春頃から本格提供を開始するとしている。
本サービスでは、auスマートフォンがStarlink衛星と直接接続できる環境、つまり「空が見える状況」なら圏外エリアでもテキストメッセージ送受信可能。地理的条件で基地局の設置が困難な山間部や島しょ部などでも、家族や友人との連絡手段や緊急時などに活用できると期待されている。
本サービスの開始時期については、「2025年春頃を予定している」(高橋氏)という。
さらに、高橋氏はメッセージングサービスと絡めて説明。携帯電話番号でやりとりを行うSMSメッセージだけでなく、「Googleの生成AI『Gemini』が利用できることが分かった」と明らかにし、「メッセージングサービスの延長線上で、Geminiも使いながら楽しめるようなサービスをイメージしている」と説明した。
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