スマホ料金“空白地帯”の月5~10GBでオススメは? 2回線の組み合わせがお得な場合も:スマホ料金プランの選び方(1/2 ページ)
スマホ料金プランは、月30GB前後の中容量帯に力を入れている事業者が多いが、月のデータ使用量が10GB以下の小容量のユーザー数も依然として多い。その中でも特に5~10GBはユーザー数の割に選択肢が少なく、プラン選びが難しい。そこで今回は各キャリアの月5~10GBプランの料金比較と、2社以上の組み合わせによるお得な使い方を解説する。
近年はスマホのデータ使用量が年々増加しており、通信キャリア各社も月30GB前後の中容量帯のプランに力を入れています。半面、月のデータ使用量が10GB以下の小容量のユーザー数も依然として多いのが現状です。
その中でも特に5~10GBはユーザー数の割に選択肢が少なく、プラン選びが難しい現状にあります。そこで今回は月5~10GBプランの料金比較と、2社以上の組み合わせによるお得な使い方を解説します(料金は全て税込み、IIJmioは3月1日からの料金で記載)。
大手3キャリアの小容量プランは高い、今すぐ乗り換えよう
まず、現在ドコモ、au、ソフトバンクの小容量プランを契約中の人は今すぐ乗り換えを検討しましょう。大手3キャリアの小容量プランはかなり高いです。
auの「スマホミニプラン+ 5G/4G」の通常料金は月3GBで月額6358円、月5GBで月額8008円です。各種割引をフル適用しても月3GBが月額3828円、月5GBが月額5478円にしかなりません。ソフトバンクの「ミニフィットプラン+」も月3GBが月額5478円、各種割引後でも月4378円かかります。
ドコモの小容量帯はirumoの開始により安くなりましたが、筆者の周りには依然としてギガライトを契約している人が多いです。ギガライトも同様に高いので、データ容量が10GBまでの小容量帯の人はできるだけ早く格安SIMに乗り換えましょう。
auのスマホミニプラン+の場合、月5GBで通常料金は月額8008円。各種割引を全て適用しても月額5478円にしかならない。ソフトバンクのミニフィットプラン+やドコモのギガライトも同様に高く、オススメしない
格安SIMで月5GBが選べる通信サービス
では、小容量帯ではどこがお得でしょうか。キャリアのオンライン専用プラン/サブブランドやMVNOを含め、主要な格安SIMのプランを比較します。
月5GBで料金が最も安いのはIIJmioギガプランの月額950円です。以前は月額990円でしたが、3月1日から値下げします。IIJmioはキャンペーンも豪華なので、契約から一定期間はさらにお得です。
また、NUROモバイルもオススメです。月5GBのVMプラン(月額990円)はIIJmioより月40円高いものの、「Gigaプラス」により3カ月ごとにデータ容量が3GBもらえます。実質月6GBで990円なので、5GBで足りない人はNUROモバイルも検討しましょう。
ただし、今回挙げた5GBプランは全てMVNOで、昼や夕方に通信速度が遅くなる場合があります。後ほど解説しますが、昼でも快適に使いたい人は、LINEMOなどの通信速度が安定しているサービスと、料金の安いMVNOを組み合わせて使うのもオススメです。
格安SIMで月10GBが選べる通信サービス
同じく、月10GBのプランが選べる格安SIMも少ないです。主要なサービスではIIJmio、NUROモバイル、イオンモバイル、mineoとLINEMOくらいしか選べません。
ここでもIIJmioのギガプランが月額1400円で最安値ですが、月5GBの場合と同じく、NUROモバイルもオススメです。月10GBのVLプラン(月額1485円)はIIJmioより月85円高いものの、「Gigaプラス」により3カ月ごとにデータ容量が6GBもらえます。実質月12GBで月額1485円なので、10GBで足りない人はNUROモバイルの方がお得です。
月10GBではLINEMOベストプランも選べますが、料金は月額2090円とIIJmioより月690円も高いです。通信速度は1日中速いものの、月690円も高ければ自分なら我慢してIIJmioを選ぶかなと思います。
5~10GBの人はどうするべき? 月5GB弱の筆者の場合
前述の通り、オンライン専用プラン、サブブランド、MVNOでは、月5~10GBのプランは選択肢が多くありません。月3~4GBの次が月15GBや30GBになる場合が多く、契約したいサービスに自分に適したプランがないという人も多いでしょう。筆者自身も、容量を気にしなければ月の使用量は5GB弱のため、プラン選びには苦労しています。
筆者はどうしているかというと、まずは楽天モバイルをメインに据えることで電話料金を無料にしています。スマホの料金プランは「○GBで○○円」と考えがちですが、実際には電話料金も加算されます。楽天モバイルならアプリ「Rakuten Link」で通話料金をほぼ無料にできるので、プラン料金が他社より少々高くても実際にはお得になる場合が多いです。
しかし、楽天モバイルはデータ使用量が3GBを超えると次は20GB(月額2178円)のため、何とか3GB未満に抑えなければなりません。また、地下や建物内ではつながりにくい場合もあり、サブ回線で日本通信の合理的シンプル290プランを契約しています。楽天モバイルが3GBを超えそうなときときや、つながりにくいときに日本通信に切り替えています。
これら2社を合計すると月4GBで月額1368円です。日頃からデータを節約して何とか4GB以内に収めていますが、それでも足りない場合は日本通信で220円/1GBで容量を追加して乗り切っています。IIJmioの5GB:950円より月400円以上高いですが、通話料金や昼/夕方の通信速度を踏まえると、自分にはこちらが合っていると思います。
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