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正統進化した3種類の新「Apple Watch」を写真で解説 Hermesコラボあり/廉価モデル「SE」は基本性能を底上げ(1/2 ページ)

2025年のApple Watchは、中核となる「Apple Watch Series 11」だけでなく、廉価モデルの「Apple Watch SE 3」や2年ぶりの新モデルとなる「Apple Watch Ultra 3」も発表。Apple Watch Ultra 3は衛星経由の緊急SOSに対応する。廉価モデルの「Apple Watch SE 3」は、ディスプレイの常時表示ジェスチャー操作など、基本性能が底上げされた。

 Appleは、9月9日(現地時間)に開催したイベントで、iPhone 17シリーズとともに、Apple WatchやAirPods Proを発表した。中でもApple Watchは、中核となる「Apple Watch Series 11」だけでなく、廉価モデルの「Apple Watch SE 3」や2年ぶりの新モデルとなる「Apple Watch Ultra 3」も発表され、バリエーションを一新した。


3モデル全てに新製品が登場したApple Watch。写真はSeries 11のチタニウムモデル。光沢があり、高級感がある

Apple Watch Series 11は5Gに対応、睡眠スコアの記録も可能に

 Apple Watch Series 11には、アルミモデルとチタニウムモデルの2バリエーションが用意される。この点は、Series 10までのApple Watchと同じ。アルミモデルには、Nikeのスポーツバンドやスポーツループバンドをセットにした「Apple Watch Nike」も用意される。


Series 11のアルミモデル。Nikeのバンドを組み合わせて購入することも可能だ

 より高級感のある光沢仕上げのモデルには、Series 10に続いてチタニウムを採用する。Apple Watch Ultraシリーズのチタニウムとは違い、光沢処理を加えているため、Series 9までのステンレススチールに近い見た目を維持しながら、軽量化に貢献している。

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 ケースサイズは42mmまたは46mmの2種類で、この点はSeries 10から変わっていない。ただし、機能性が向上したためか、チタニウムモデルは42mmケースで34.4gから34.6gへとわずかに重量が上がっている。46mmケースは、41.7gから43.1gになり、より重量が増した。これは、アルミケースモデルも同じで、いずれもわずかだが重量がアップしている。


チタニウムケースに、新しい文字盤を組み合わせたところ

 ハードウェアとしての大きな差分は、セルラーモデルの通信機能が5Gに対応したことだ。この5Gは5G SAとなり、Apple Watch単体でも、より高速に通信することが可能になっている。発表会では、5G対応キャリアとして、ドコモ、KDDI、ソフトバンクが挙げられていた。楽天モバイルもセルラー機能に対応しているが、5G SAをサービスインしていないため、リストには名前が挙がっていなかったようだ。


5Gに対応しており、日本ではドコモ、au、ソフトバンクの3キャリア(3ブランド)で利用が可能。楽天モバイルは5G SA非対応のためか、リストに挙がっていなかった

 健康管理機能として新たに対応したのが、睡眠スコア。これは、watchOS 26の新機能で、手首皮膚温や血中酸素ウェルネス、呼吸数などのデータから、睡眠を数値化するための機能。目が覚めた頻度や、各睡眠ステージにどのぐらいいたかといった詳細を数値化でき、睡眠の質を向上させることに役立てられる。この点数付けは、米国睡眠学会などのガイダンスに基づいているという。


watchOS 26の新機能として、睡眠スコアの記録に対応する

 もう1つの機能が「高血圧通知」で、これは心拍に伴う血管をセンサーで記録し、高血圧のパターンを発見した際に通知を出すというもの。血圧自体を測定できるわけではないが、血圧計で取った記録をまとめて、医師に提出することも可能になっているという。

 ただし、同機能は米国でFDA(米食品医薬品局)の認可を得る予定とされており、当局の許可が必要になる。そのため、日本版のApple Watch Series 11の製品サイトにはこの機能が紹介がなく、現時点では実装されない見通しだ。


高血圧の通知機能を新たに対応。米国では、FDAの認可を取得する予定だ

取得した通知はiPhoneで確認可能

Apple Watch Ultra 3は衛星経由の緊急SOSに対応

 Apple Watch Ultraも、2年ぶりに新モデルとなるApple Watch Ultra 3が登場した。こちらのモデルも、サイズは49mmのチタニウムケースのみで、2から変わっていない。

 ディスプレイはApple Watch Ultra 2比で解像度が410×502ピクセルから422×514ピクセルに、表示領域が1185平方ミリメートルから1245平方ミリメートルにアップ。より電力効率の高い「LTPO3」になり、リフレッシュレートは「1分間に1回」から「1秒間に1回」に向上した。

【訂正:2025年9月16日16時30分 初出時、Apple Watch Ultra 3のディスプレインのスペックが、Apple Watch Ultra 2から変更ない旨を記述していましたが、誤りでした。おわびして訂正いたします。】

 通信機能に関しては、Series 11と同様、5Gに対応。さらにApple Watch Ultra 3のみ、衛星経由の緊急SOSを利用することができる。


2年ぶりの新モデルとなったApple Watch Ultra 3

 これは、モバイルネットワークが圏外になる場所で、衛星と通信することでSOSの発信を行えるというもの。Apple Watch Ultra 3では、iPhoneのそれと近い画面が表示され、ガイダンスに従ってSOSのメッセージを送信することができる。登山など、過酷なスポーツのお供として開発されたApple Watch Ultraなだけに、いざというときの通信ができるのはうれしいアップデートだ。


衛星経由の緊急SOSに対応する。写真はそのデモ画面。空が見通せる場所に移動するよう、案内が表示される

 なお、Apple Watch Series 11とUltra 3には、Hermesとのコラボモデルになる「Apple Watch Hermes」もそろえている。ジャカードニットの新作バンドが発売される他、Apple Watch Ultra 3向けには、バンド部分に丸窓が開いたスキュブHダイビングストラップが用意される。

 Apple Watchは、チタニウムを採用したSeries 10から光沢感のあるシルバーがラインアップから外れ、やや黄色味がかったナチュラルになっているが、Hermesとのコラボモデルのみ、シルバーが継続している。


Series 11には、Apple Watch Hermesもある

新作バンドのフォーブルパーティを装着したApple Watch Hermes。ドット絵調のイラストが変化する新しい文字盤も用意された

Apple Watch Ultra 3にも、Hermesモデルがラインアップに含まれている
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