Xiaomiのフリップフォン「MIX Flip 2」は合体プリンタも進化:山根康宏の海外モバイル探訪記
2024年7月発売の「MIX Flip」の後継機は、本体だけではなく周辺機器もバージョンアップされています。
Xiaomiから縦折り型のフリップスタイルのスマートフォン「MIX Flip 2」が2025年6月に中国で発売になりました。2024年7月発売の「MIX Flip」の後継機ですが、本体だけではなく周辺機器もバージョンアップされています。
MIX Flip 2はプロセッサにSnapdragon 8 Eliteを搭載するハイスペックなスマートフォンです。MIX FlipもSnapdragon 8 Gen 3を搭載しており、Xiaomiの折りたたみモデルは性能を最重視した製品になっています。
閉じたままでもアプリが動く4.01型のアウトディスプレイを搭載、カメラはライカ監修の約5000万画素広角と、約5000万画素の超広角を搭載しています。ちなみにMIX Flipは同じ5000万画素2つでしたが、広角と2倍望遠でした。
フリップフォンの使い方として、カメラは一般的な撮影用途よりも自撮りが多く、組み合わせを変えたのでしょう。
本体デザインはすっきりした仕上げで、背面にはXiaomiのロゴが入っているだけです。カラバリは基本カラーが4色で、さらにEVの新製品「YU7」に合わせた7色のモデルもオンラインで投入されます。YU7ユーザーが自分の自動車と同じ色のMIX Flip 2を選べるようにしているのです。
ヒンジ部分にはライカのロゴを入れ、カメラを強化していることをアピール。なお本体の厚さは閉じたときが約15.87mm、開いたときが約7.57mmです。
手のひらサイズのコンパクトなボディーですが、閉じた状態では縦方向に前モデルよりサイズが若干長くなっています。しかし大きさの差は持ってみるとあまり感じられず、むしろ重量が約190gから約199gに約10g重くなったことが大きな差と感じられます。バッテリー容量は4780mAhから5165mAhにアップ、有線では67W充電に加え、50W無線充電にも対応したあたりが影響しているのでしょうか。
本体を開くと6.86型(2912×1224ピクセル)、3200ニトのディスプレイが現れます。インカメラは約3200万画素です。輝度以外の性能は前モデルと変わっていません。
プロセッサの性能が高まったことでAI処理能力も向上するなど、使い勝手は確実にアップしました。しかしそれ以外にも楽しい進化が見られます。
それはMIX Flip 2を合体させて使えるフォトプリンタです。MIX Flip時代にもフォトプリンタが販売されましたが、定価の数倍で販売されるほど人気となった製品です。MIX Flip 2でも登場しますが、プリンタ性能が高まりました。
2024年の合体式プリンタは、ZINKペーパーを使うXiaomiのプリンタ「Mi Portable Photo Printer」に、MIX Flipを装着するためのカバーを取り付け、合体させることで「プリンタ付きスマホ」という形で使えました。
アウトディスプレイから簡単に印刷もでき、MIX Flipを楽しく使うことができたのです。MIX Flip 2ではプリンタ部分が進化し、「Portable Photo Printer Pro」となりました。
Portable Photo Printer Proはフィルム状のインクを使う熱転写タイプで、より鮮明に写真を印刷できます。ZINKペーパーはインスタントカメラのように印刷時間も短め、画像はやや不鮮明ながら「エモい」写真をその場で印刷できました。しかし高画質なカメラで撮影した写真はより鮮明に印刷したいもの。
Portable Photo Printer ProならMIX Flip 2の画面内だけではなく、紙に印刷した写真をすぐ入手できるわけです。なお写真サイズは50×76mmです。
プリンタはMIX Flip 2専用となり、MIX Flip 2を取り付けるフォルダ部分がプリンタ上部に一体化されています。MIX Flip 2を取り付けると以下のようなスタイルになります。このままメインカメラで撮影できるの良いですね。またMIX Flip 2をL字型に開けば、自撮りではなく風景などの撮影も三脚不要で撮影できます。
もしもMIX Flip 2が日本で発売されるようなことがあれば、ぜひこのプリンタもセットで販売してほしいものです。SNSで写真をシェアすることが当たり前の時代だけに、あえて紙に残す写真を友人たちと交換し合うのも新鮮な体験になるのではないでしょうか。
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