ドコモ前田社長「高額スマホの買いづらさ」に言及 「いつでもカエドキプログラム」内容の見直しを示唆
ドコモの前田氏は決算説明会で端末購入プログラムの見直しが必要であるとの認識を示した。早期の買い替えが業績に悪影響を与えている可能性を認め残価設定の適正化を検討している。複雑化するプログラムに対し競争環境を見極めつつ顧客と収益のバランスを再構築する方針だ。
NTTドコモは2026年2月5日、「2025年度第3四半期決算説明会」を開催した。前田義晃社長が登壇し、質疑応答の中で端末購入プログラムについて言及した。2026年2月現在、SNSなどでは同社が提供する端末購入補助プログラムが複雑であるとの声が散見される。特に無印のプログラムとプラスが付くプログラムの違いが分かりにくいという指摘がある。これに対し、前田氏は現状の課題と今後の方向性について見解を示した。
焦点となったのは「いつでもカエドキプログラム」および「いつでもカエドキプログラム+」である。これらの仕組みは、高額化するスマートフォンをユーザーが購入しやすくするために設計された。しかし、その複雑な仕組みゆえに、利用者からは両者の違いやメリットが直感的に理解しにくいという側面も否定できない。決算説明会の場では、このプログラムが抱える構造的な課題について、具体的な質問が投げかけられた。
いつでもカエドキプログラムによって、想定以上に早期に端末が買い替えられているのではないかという指摘である。これが結果として業績悪化につながっており、仕組み自体が機能不全に陥っている懸念があるとの見方が示された。前田氏はこの指摘を正面から受け止め、プログラムの内容や適正な残価設定を見直していく必要性を強く感じていると回答した。
前田氏は回答の中で、「お客さまに長く使っていただくことが我々の願い」であると述べた。しかし、現在の市場環境は流動性が高く、新しい端末への買い替え需要も少なからずある。そのため、端末を買い求めやすくする環境を作ることも必要不可欠であるとの認識を示した。
プログラムの仕組みを整理
いつでもカエドキプログラムは、残価設定型24回払いを利用する購入方法である。ドコモはあらかじめ対象機種の残価を設定し、ユーザーは残価を差し引いた額を分割で支払う。23カ月目までに端末を返却すれば、24回目の支払いが免除される仕組みだ。返却しない場合は、残価がさらに24回に再分割されることになっている。
これに対し、いつでもカエドキプログラム+は、より柔軟な運用が可能だ。対象機種を残価設定型24回払いで購入し、かつ「smartあんしん補償」に加入することが必須条件となる。このプログラムプラスでは、特定の条件を満たすことで、通常のプログラムよりも早い段階(例えば購入から約1年後)で残債の支払いが免除される特典がある。しかし、補償サービスへの加入義務などが条件に加わるため、仕組みはさらに複雑化している。
今後の販売戦略と見直しの方向性
前田氏は今後の方針について、「他社との競争環境も見ながら適切に判断していきたい」考えを示した。現行のプログラムの改善策を具体的に示したわけではないが、残価設定の金額や適用条件について修正を加える可能性を示唆した。
残価については「適正な残価設定を見直していく必要性は感じている」と同氏。端末を返却するまでの金額を極端に安く設定し、残価を高額にすると、実質負担額が安くなりユーザーにはうれしいが、ドコモの収益圧迫につながる。
顧客に長く使ってもらうことを理想としつつも、現実的な市場の動きに合わせなければならない。スマートフォンをはじめとする物価が高騰を続ける中、消費者の金銭的な負担を軽減する仕組みはより一層必要になる。ドコモは、ユーザーの利便性と自社の収益性を両立させる新たなバランスポイントを模索することになるはずだ。
【更新:2026年2月5日18時55分 本文の内容を一部、修正いたしました。】
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