「iPad Air(M4)」実機レビュー 「もうProじゃなくてもいい」と思えた性能、だからこそ欲しかったFace ID(2/2 ページ)
M4チップを搭載して処理能力が大幅に向上した新型iPad Airは、2024年モデルのiPad Proに匹敵する実力を備えている。外観やTouch IDなどの基本仕様は前世代を継承しており、12GBに増量されたメモリが生成AIなどの重い処理を支える。10万円を切る価格設定は魅力的だが、キーボード利用時の操作性を考慮するとFace ID非対応である点が惜しまれる。
PCライクに使うにも十分な性能――だからこそ欲しかったFace ID
Magic Keyboardを装着して、PCライクに使うことも可能だ。iPad Air(M4)は最初からiPadOS 26が組み込まれており、ほぼ制限のないマルチウィンドウを実現している。11型というサイズの制約ゆえに、あまりにもたくさんのアプリを開くと見づらくなってしまうが、人の話を録音しつつ、メモを取りながらブラウジングして、さらにその一部をXにポストするといったことも容易にできる。
しかも、そのパワーゆえに、複数のアプリを同時に立ち上げていても特に動作が重くなるようなことはない。それでもOSの基礎的な設計がmacOSなどのPC用OSとは異なるため、デスクトップに必要なファイルを広げて一括でそれをアプリで開いて編集するといったことは難しいが、ある程度までならPCを代替できる。
筆者はiPad Pro(M4)でも同様の使い方をしているが、出先で原稿を書き、写真を編集して編集部に送るといった使い方であれば、iPad Air(M4)でも同様のことはこなせる。むしろ、その程度であれば、iPad Proである必要すらなく、10万円を下回るiPad Airで十分といえる。iPad Air(M4)を使っていると、「もういい加減、Proじゃなくてもいいのでは」といった思いがよぎってきた。今のiPad ProがM4なので、無理に乗り換える必要もないのだが……。
もう1つ、前モデルまでとの違いとして挙げられるのが、セルラー版のモデムが自社製の「C1X」に代わったことだろう。ただし、対応バンドは同じで、日本で主流のものはカバーしている。iPhone 17eで非対応だった4GのBand 21もカバーしており、この周波数帯を使うドコモでの利用も問題なさそうだ。同じC1XでもiPad AirとiPhone 17eで対応バンドに違いがあるのは、アンテナ設計や出荷地域のくくりなど、モデム以外の要素に違いがあるといえそうだ。
C1Xは省電力といわれているものの、利用期間が短く、かつ現在使用中のiPad Pro(M4)のバッテリー最大容量が減っていることもあり、正直なところ現時点では大きな違いは感じていない。スペック的にも、モバイルネットワークでのインターネット利用が最大9時間となっており、iPad Air(M4)とは差がない。バッテリー使用量はモデム以外の要素も大きくなるため、トータルで電池の持ちが向上したというわけではなさそうだ。
ここまで処理能力が上がってくると、一般的なユースケースのほとんどはiPad Airで十分カバーできる。あえて、高いProを選ぶ人は相当限られてくるだろう。ただ、だからこそ利用頻度の高い生体認証はFace IDに対応してほしかったというのが正直な気持ちになる。リフレッシュレートやベゼル幅での差分はいいが、使い勝手に大きな違いが出てくるだけに、次機種ではぜひFace IDへの対応を検討してほしいと感じた。
(製品協力:アップルジャパン)
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