「メールは自分で書け」はもう古い? AI代筆の世代間ギャップと、AI共生時代に求められる上司の条件(2/2 ページ)
2026年入社のZ世代は、メールやLINEで生成AIを日常的に使いこなします。一方でAI代筆への印象には世代差があり、上司の感情的な評価に不満を抱く傾向も。AI共生時代における、部下との適切な向き合い方を調査データから解説します。
生成AIのメールだと気づいたら?
ところで、皆さんは「このメールは生成AIを使ってるな……?」と気づいたことはあるでしょうか。私ははっきりと気づいたことはないのですが、調査を見ると生成AIだと気づいている人も多いようです。
Benchmark Japanが行った調査「業務におけるメールソフト(Gmail・Outlook)の生成AI機能利用状況調査 2025年度版」を見ると、メールの文章をAIが生成したと気づいたことがある人は、4割弱とのこと。
そして、受信したメールの文章や画像、動画について「AIが生成した」と気づいたときにどのように感じるかも調査されています。
「特に何も感じない」が最も多く41.0%、続いて「ネガティブな印象を受ける」が33.2%、「ポジティブな印象を受ける」は25.8%でした。あまりポジティブには捉えられない人の方が多いようです。
年代別に見ると、「ポジティブな印象を受ける」と回答した割合が高いのは30代、「ネガティブな印象を受ける」と回答した割合が高いのは60代でした。
30代は生成AIで業務がスピードアップすることを体感していると考えられます。一方、60代は「メールぐらいは自分の言葉で」と思っているのかもしれません。
メールやLINEで円滑に交流するには、丁寧で正確な文章にしなければなりませんが、その推敲(すいこう)に時間を取られすぎるのも考えものです。生成AIを活用すれば、あっという間に落ち度のない文章を作成できます。
一方で、生成AIに代筆を任せきりにすると、細かな部分で誤りが生じていたり、やりとりの内容を忘れやすいリスクもあります。何でも生成AIに頼らず、あくまで一つのツールとして使いこなすことが今後大切なスキルになりそうです。
仕事の相談相手はAI? 人間?
このコラムを書くにあたり、さまざまな調査を見ていたら、Z世代はAIと人間の上司のどちらを頼りにしているのかという調査を見つけました。
イードの「Z世代を対象としたAIに関するアンケート調査」によると、「仕事で急なトラブルが起きた際、あなたはまずどちらにアドバイスを求めますか?」との質問に、「人間の上司」と答えた人は87.3%、「AI」と答えた人は12.7%という結果でした。AIと回答した人が約1割もいることに驚きつつ、人間の上司への信頼は厚いと言えます。
しかし、納得できないフィードバックを受けたとき、反発したい気持ちを持つのは「人間の上司」が70.2%にのぼるとのこと。
その理由としては、「感情的・主観的な評価になりがちだから(59.3%)」、「人間関係や好き嫌いが影響していそうだから(29.3%)」が挙げられています。上司の感情や好き嫌いによって判断が変わっている場合、いらだちを覚えてしまうのですね。
一方、AIの方が反発したくなる理由としては、「状況の背景や努力の過程を理解してくれないから(40.2%)」が最も多く、入力された情報以外を把握できないAIの弱点が見受けられました。
少し微妙な気持ちにはなりますが、上司としてZ世代とうまく付き合っていくためには、感情を抑えてロジカルに判断している様子を見せると良さそうですね。
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