KDDIがauで「セカンドナンバー」を開始 月額550円で「もう1つの携帯番号を」
KDDIと沖縄セルラー電話は8月4日から、auのスマートフォン利用者向けに電話とSMS専用の副番号を提供する新サービスを開始する。1台の端末で2つの電話番号を使い分けられる仕組みであり、プライバシー保護や固定電話の代替利用を目的としている。月額550円で利用できるが、対象プランや端末条件などの注意点が存在する。
KDDIと沖縄セルラー電話は8月4日、スマートフォン向けの新サービスである「セカンドナンバー」の提供を開始する。対象はauサービス契約者で、UQ mobile、povo、他社利用者は対象外だ。本サービスは、1台のスマートフォンで主番号に加えて「電話・SMS専用」のもう1つの電話番号を所有し、用途に応じて使い分けることが可能だ。
利用者はメインの電話番号の公開範囲を最小限に抑えながら、仕事や各種オンラインサービスの会員登録、SNS、趣味の活動など、多様な場面でセカンドナンバーを活用できる。番号の公開相手を自分自身でコントロールできるため、個人のプライバシー保護や連絡先管理の効率化に有効だろう。
誰向けのサービスか サービス開始に至った背景は
KDDIが2月に1万人を対象として実施した調査において、電話番号に対するニーズとしてプライバシー保護や仕事とプライベートの連絡先の分離が高い支持を集めた。働き方改革やリモートワークの普及、副業やフリーランスの増加に伴い、1台のスマートフォンを公私混同で利用する機会が増加している。
またECサイトやフリマアプリ、ポイ活などのオンラインサービス普及により、SMS認証を目的とした電話番号登録の機会が増えている。
一方で、見知らぬ番号からの着信や悪質な営業電話、特殊詐欺に対する不安を抱く利用者が多く、登録情報の流出リスクが社会的な課題を生んでいる。KDDIは市場における「eSIM」の普及により、手軽に回線を追加できる環境が整ったことや、多様なライフスタイルに対応する電話ニーズの高まりを受けてサービス提供に至ったという。
KDDIは「電話きほんパック(V)」を構成する「迷惑電話撃退サービス」や「お留守番サービスEX」「割込通話」「三者通話サービス」をセカンドナンバーに標準で付帯し、セキュリティ機能を強化する。本サービスは、若年層を中心にハードルが高い固定電話の代わりとして、各種手続きや自宅用番号に設定する使い方も推奨している。
固定電話のように利用することで不要な連絡を放っておくことが可能となり、標準付帯の留守番電話機能で安全に運用できる。災害時の通信確保を目的とした個人向けの「副回線サービス」は8月31日に提供終了を迎えるが、セカンドナンバーは緊急時のバックアップではなく日常的な番号の使い分けを主な目的とするため、既存サービスとは全く別のコンセプトだ。
また「Apple Watch」向けの「ウォッチナンバー」と異なり、スマートフォンで2つの電話番号を持ちたいというニーズに応える。
毎月の費用や利用できる機能
セカンドナンバーの月額利用料は550円で、ワンコインで気軽に契約できるよう税込みで1000円を超過しないように設定しているという。別途ユニバーサルサービス料や電話リレーサービス料が発生する。国内通話料は30秒あたり22円で、SMS送信料は全角70文字まで1通あたり3.3円に設定している。
主回線で加入している通話定額サービスや各種割引はセカンドナンバーでの通話に適用しないため、発信時には従量制の通話料がかかる。本サービスは音声通話とSMSの機能に特化しており、データ通信を利用することはできない。
オプション機能として、電話番号の下4桁を希望の数字に指定できる「YOU選番号」に対応している。電話番号自体の価値を伝える狙いからYOU選番号を案内しており、店頭でのみ申し込みを受け付ける。新規申し込みと同時にYOU選番号へ申し込む場合、通常1100円の利用料を実質無料とする特典を提供する。
契約完了後に「My au」などから番号変更手続きを行う場合は、事務手数料として4950円の負担が発生する。警察や消防などの緊急通報機関への発信および通報後の折り返し電話の受電は通常通り行える仕様を備えている。
非常時事業者間ローミングである「JAPANローミング」機能にも対応しており、音声通話やSMSの範囲で災害時などの通信を確保する。セカンドナンバーを契約するためには、auでスマートフォン向けの対象料金プランに加入している必要がある。
eSIM対応が前提、デュアルSIMで運用 申し込みに際して確認しておくべき注意点
「UQ mobile」や「povo」、ドコモやソフトバンクなどの他社回線契約者、法人名義での契約者は提供対象外であり、契約は個人ユースのau主回線1契約につき1回線までに制限する。他社やUQ mobileで提供しない理由は、ブランドのポジショニングの違いであり、電話にこだわったサービスとしてauブランドで先行訴求するためだという。
端末側の条件として、2回線同時待ち受けが可能なeSIM対応のスマートフォン(デュアルSIMデュアルスタンバイ対応端末)を必要とする。auから販売した端末だけでなく、他社で購入した動作確認済みの持ち込みスマートフォンでも契約可能だ。auが主回線、かつ他社eSIMをデュアルスタンバイしている場合は、セカンドナンバーを同時待受にするため、他社SIMをオフにする必要がある。
一方、eSIMに対応していない機種は対象外となる。携帯電話不正利用防止法に準拠し、音声サービスとして厳格な本人確認を実施する前提で運用する。
全国のau取扱店およびWebサイトのMy auから手続きができ、店頭ではスタッフがプロファイルのダウンロードまでサポートを行う。My auからのオンライン申し込みでは、主回線で完了している本人確認情報や利用端末の複合的な確認を行うことで、名義や住所の入力という簡易な手続きで完結する。
契約時に新しい「au ID」は発行せず、既存の主回線契約にセカンドナンバーの情報をひも付ける。端末の故障や紛失に伴うeSIMの再発行手続きはMy auで完結でき、再発行手数料は無料で提供する。
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