部材高騰でもスペックは削らず 日本向け「OPPO Reno15 A」と最上位「OPPO Find X9 Ultra」に込めた攻めの戦略(1/3 ページ)
オウガ・ジャパンは2026年にミドルレンジ「OPPO Reno15 A」や最上位「OPPO Find X9 Ultra」など新製品を相次いで投入した。部品価格が高騰する中で製品スペックを削らずに強化した理由や、グローバル展開に伴うハイエンド投入の背景を同社幹部へ取材した。Find X9 Ultraの日本投入には、OPPO本社がグローバル展開を強化していることとも関係しているようだ。
4月に、同社の日本初となる「OPPO Find N6」を発売したばかりのOPPOが、矢継ぎ早に新機種を投入している。日本市場向けに最適化した「OPPO Reno15 A」は、その1つだ。ミドルレンジながら、7000mAhのバッテリーを搭載し、日本向けのカスタマイズとしておサイフケータイにも対応する。Reno Aシリーズは日本市場におけるOPPOの代表的なスマホだが、スペックを大きく強化したことが話題を集めた。
もう1機種は、フラグシップの最上位に位置付けられる「OPPO Find X9 Ultra」だ。こちらは、中国メーカーの間で競争が激化しているカメラ特化型スマホ。Find Xシリーズでおなじみのハッセルブラッドとの協業体制を生かしつつ、広角とポートレート用3倍望遠カメラに2億画素のセンサーを搭載。さらに、光を5回屈折させる10倍望遠カメラも搭載しており、高画質でかつ広い画角を1台でカバーしているのが特徴だ。また、8月17日にはミッドハイモデルの「OPPO Reno16 5G」も発売した。
2026年は早くも4機種を投入し、存在感を示したOPPOだが、メモリやストレージ高騰のあおりを受け、価格面では以前のようなコストパフォーマンスの高さは失われている。このような状況の中、同社は日本市場でどのように戦っていくのか。今回はReno15 AとFind X9 Ultraにフォーカスを当て、オウガ・ジャパンで専務取締役を務める河野謙三氏と、業推進部 プロダクトマネージャーの中川裕也氏に話を聞いた。
ミドルレンジの端末は原価の15~20%をメモリが占めている
―― まずはReno15 Aからお話をうかがっていきます。今年(2026年)も投入されましたが、ミッドレンジはメモリやストレージの高騰で厳しくなってきていると思います。価格設定や狙いなどを教えてください(※OPPO直販サイトでは8GB+128GBが6万4800円、12GB+256GBが7万6800円)。
河野氏 初代「Reno A」は日本専売という形で約7年前に投入しましたが、その時のキャッチコピー(指原莉乃さんを起用したテレビCM)が「きょう、スマホを変えようと思って。」でした。その意味は2つあります。1つは機種変更するということ、もう1つはスマホ業界をわれわれが変えていくという日本市場に対しての意思の表れでした。その意味でも、Reno Aシリーズは私どもが日本で事業活動を続けるにあたり、なくてはならない端末です。
発売に関して一番悩ましかったのは、価格のところです。価格設定の前提として、メモリの価格が昨年(2025年)に比べて約2倍、NAND型フラッシュも2倍になっています。そういった中で、苦しい選択を迫られました。特に、Reno15 AはストレージにLPDDRの第4世代を採用していて、価格のスパイクが直撃した製品といえます。
ミドルレンジはメモリが高騰すると非常に苦しい。どうしてかというと、ミドルレンジの端末は原価の15から20%をメモリが占めているからです。逆に、ハイエンドだと10から15%程度になります。これは、他のメーカーもほぼほぼ同じ構造だと思いますが、やはりミドルレンジは価格高騰の影響を受けやすい。この構造の差がReno15 Aの価格を押し上げている一番の要因になっています。
しかしながら、私どもには製品を見送る理由はありませんでした。市場全体を見ると、スマホの価格は昨年に比べて13%前後上がっていることからも分かるように、これは私どもだけの悩みではありません。
ただ、強く強調したいのは、多くのブランドやメーカーがスペックを削ってコストを吸収しているということです。一部報道によると、2026年の基本モデルはメモリを4GBまで削るのではないかという予想まで出ています。値段を据え置いて、中身を薄くする流れもあります。
それに対し、Reno15 Aはバッテリー容量を先代から約20%増量し、充電も80Wでできるようになりました。また、インカメラも3200万画素から5000万画素に画素数を向上させています。ここで申し上げたいのは、値上げはしましたが、スペックは削っていないということです。
―― メモリ以外も強化したことで、価格に対して納得感は出せたとお考えでしょうか。
河野氏 そうですね。
7000mAhバッテリーが最大の強み プロセッサは据え置きで十分と判断
―― 中でも、7000mAhのバッテリーはこのクラスの端末として目を引くなと思いました。
中川氏 はい。最大の強みです。Reno Aシリーズに限らず、独自のシリコンカーボンバッテリーで高密度なバッテリーを薄いボディーに入れた端末はありますが、その中でも7000mAhは優位性があります。同一価格帯のモデルだと一番大きいですからね。フラグシップでも4000mAh台の端末はあります。
河野氏 OPPOは歴史的に、充電技術をかなり研究してきました。Quick Charge 2.0が出たころから、OPPO独自のSuperVOOCがありましたし、サプライヤーとは長きにわたって関係を継続してきました。これまで、急速充電は日本市場においてコストを下げるためにあえて削っていましたが、今回は載せています。
―― 価格に対して、基本性能を大きく底上げした形ですね。
河野氏 何千円、何万円という数字ではなく、昨年の端末からの上昇率で見ていただきたいですね。他社はおおむね30から40%ぐらいの値上げをしていますが、私どもは33%で、ここは頑張ったと自負しています。
―― ただ、プロセッサは据え置きです。
河野氏 お腹が痛くなってきたので、ちょっと退席していいですか(笑)
―― いやいや(笑)。
中川氏 ここは取捨選択になりますが、お客さまの体験を重視し、バッテリーやインカメラの画素数、AI機能にリソース(と予算)を割いています。Reno15 Aが搭載している「Snapdragon 6 Gen 1」に関しては、想定しているユーザーの使い方で快適に使えます。キャッシュレスの支払いや動画の閲覧といった主だった用途では、パフォーマンスは十分足りています。
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