OPPO Find N6インタビュー:「折り目一点突破」と「Ultra」の禁じ手 日本でフラグシップを急拡大する真意(1/3 ページ)
折りたたみスマートフォン「OPPO Find N6」は、折り目の少なさやペン対応が特徴だ。価格はグローバル版より戦略的に安く設定され、限定的な台数ながら日本市場への期待を示す布石となっている。今後は最上位カメラのUltra投入も控えており、キャリアの新しい販売スタイルとの連携強化も注目される。
2024年から、フラグシップモデルの投入を継続しているオウガ・ジャパン。ミドルレンジ中心だったこれまでとは方針を一転し、Findシリーズのラインアップを拡大している。2025年末に発売された「OPPO Find X9」は、シリーズ初のおサイフケータイ対応と、その中身も徐々にブラッシュアップしている。
このような中、オウガ・ジャパンはついに国内初となるフォルダブルスマホの「OPPO Find N6」を発売した。売りにしているのは、折り目がつきにくい大型ディスプレイ。海外で投入された先代モデルからカメラを大きく進化させた他、最大の競合ともいえるサムスン電子が薄型化に伴って断念したペン対応も実現した。
さらにこのFind N6の発表会では、オウガ・ジャパンの専務取締役を務める河野謙三氏が、カメラ機能に特化した「OPPO Find X9 Ultra」の投入予定もサプライズで発表した。なぜOPPOはここまでフラグシップモデルの投入を急拡大しているのか。Find N6発売の狙いとともに、同社の戦略を河野氏とプロダクトマネージャーの中川裕也氏に聞いた。
日本市場での存在感を高める狙いも、価格設定は非常に悩ましかった
―― 初のフォルダブルスマホとして、Find N6を投入することになった経緯を教えてください。
河野氏 今、スマホ業界には業界共通の悩みがあります。それは何か。各社とも、ミドルレンジやミドルハイのモデルを大量に投入してきた背景があります。そのような中で、どうやってメーカーとしての方向性やアイデンティティーを打ち出していくかは、どのメーカーも悩まれていると思います。
そのような中で、Find N6は非常に高い完成度のものとして仕上がってきました。これはやはり日本の方にも使っていただきたい。OPPOとして日本市場での存在感や認知を高めるうえで、非常にいい端末ということで投入に踏み切りました。
―― ハイエンドモデルは価格も高額になるため、販売台数がミッドレンジモデルと比べるとかなり絞られると思います。それでも投入するのはなぜでしょうか。
河野氏 フラグシップモデルは、テクノロジーショーケースと位置付けています。12月に発売したFind X9もそうですが、Find N6においても、OPPOが過去に研究してきた成果の集大成としてお披露目しています。
ただ、価格設定は非常に悩ましかったですね。eSIM非対応だったり、中国以外の国で使い勝手が悪かったりするので、中国版は別物という前提でいうと、グローバル版のFind N6はまずシンガポールで発表、発売しています。それと比べて、日本では1万5000円から1万6000円ぐらい安くするという意思決定を経営方針として出しました。そういったところも、日本市場への期待感だと受け取っていただけるとうれしいですね。
―― 発売時期も、シンガポールの次ぐらいなのでしょうか。
河野氏 そうです。
製品そのものの信頼感を損なわないよう、目立たない折り目を追求
―― 先代モデルサムスンから「Galaxy Z Fold7」が出る前に世界最薄として売りにしましたが、今回は折り目がつきづらいのが売りという理解でよろしいでしょうか。
河野氏 はい。今回は折り目一点突破です。
中川氏 世界で一番フラットなフォルダブルスマホでもあります。今年(2026年)の1月に、ドイツの認証機関のテュフ・ラインランドで、これまでテストしたフォルダブルスマホの中で最も平らという認証をいただいています。
―― そもそもの話になりますが、折り目が嫌だという人はいたのでしょうか。
河野氏 特にデータがあるわけではありません。アンケートを取ったわけではありませんが、日本以外の国には、OPPOの旗艦店やOPPOの看板を掲げた販売店があります。店頭からのフィードバックとして、お客さまが手で触る際に、そこの凹凸感を確かめている。人間の指は繊細で、髪の毛を触ってもキューティクルが分かるぐらいです。凹凸感がはっきり分かると、「壊れそう」という言葉が漏れてしまう。製品そのものの信頼感を損なうのが折り目ということです。そのため、今回は折り目をいかになくしていくかを注力しました。
ペン対応も売りに ペンの衝撃や貫通耐性も向上
―― AI Pen Kitも大きな売りになります。特にGalaxyがペン対応をやめてしまった後だけに、そこはもっと突いてくるのかなと思っていました。
河野氏 恨まれても困りますから(笑)
中川氏 ディスプレイをアップデートしたことで、ペンに対しても強くなりました。衝撃や貫通耐性が上がり、より長く使っても安心なペンに適したディスプレイになったことはアピールしています。
河野氏 私自身、別件で発表会後に台湾に行きましたが、そこで契約書をレビューする機会がありました。日本の法務から届いた内容にペンで赤入れをし、Wordに保存してピッと送り返すというようなことをやりましたが、ものすごく便利でしたね。そこにAIは一切使っていませんでしたが(笑)。
―― ただ、グラフの下書きをサクッと清書してくれる機能は、ビジネスにも普通に取り入れられそうだと思いました。記事に載せるグラフも、いちいちExcelに数値を入れなくてもいいので楽になります。
河野氏 確かにそうですね。あと、AIという点では個人的にはMindspaceをよく使っています。これも台湾に行ったときの話ですが、現地で催事をやっていて、リンクがメールで送られてきたのですが、開いたら中国語でした。それをSnap Keyで保存しただけで、全部日本語にしてくれて、場所をそのままUberに入れてそこに行くことができました。ものすごく便利ですよね。日付も書いてあって、それを直接カレンダーに入れることもできます。
―― 後からPCで振り返りたいこともありそうですが、現状だとスマホの中で完結してしまうのが少々残念なところです。
河野氏 その要望は社内で挙げています。機能としては素晴らしいものですが、マルチデバイスで使えないと本当の価値を発揮できないですからね。
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