「iPhone Duo」は“我慢の連続” 歴代最重254g、Face IDなし……それでも満足できる人の条件が分かった(2/3 ページ)
Apple初の折りたたみスマホ「iPhone Duo」を発売から約1週間、メインスマホとして使ってみた。7.6型のインナーディスプレイには大きな魅力がある一方、日常的に使うアウター画面や重さ、維持費には妥協も必要だ。マッチする人、しない人を考える。
日常の大半を担うアウターディスプレイは“我慢”である
先ほどインナーディスプレイの魅力を解説したが、実際に開いて使う場面は意外と多くないことに気付かされる。筆者の場合、この1週間を振り返ると、全体の7割ほどは閉じた状態で使っていたように思う。メッセージのやりとりやSNSのチェックなど、片手でさっと済ませる操作はアウターディスプレイが中心になる。特に外出中はなおさらだ。
そのアウターディスプレイは5.4型と、iPhone 18 Proの6.3型よりひと回り以上小さく、キーボードを出すと表示領域はさらに狭まる。サードパーティー製アプリの多くはまだ最適化されておらず、無駄な黒帯や何も表示されない領域が残り、バグも目立つ。
iPhone Duoに対応していても、右上のインカメラ部分や時計などの表示が邪魔になる場合もある。YouTubeアプリをアウターディスプレイの縦持ちで再生すると、右上のアイコンが動画視聴を妨げてくる。これは本当にどうにかした方がいい
そしてアウターディスプレイ(閉じた状態)での片手操作はかなり難しい。キーボードを左右に寄せる設定もあるが、横幅のある本体を片手で支えながら操作するのは緊張感が付きまとう。室内ならまだしも、屋外のコンクリートの上のような場所ではなるべく片手で持ちたくない。そして結局、指が届かない場所にボタンが表示され、両手で操作することになるのであった……。
「PopSockets」のようなApple公認のMagSafeで取り付けられるグリップや、スタンド付きケースを利用するのもいいが、正直言って面倒だ。もはや「iPhone Duoは両手で使うもの」と割り切ってしまい、片手で操作はしないと決めたほうが楽になれる。
iOS 27.2では「Apple Pencil(USB-C)」にも対応した。本体に収納できず、Apple Pencil Proやサードパーティー製のペンは非対応といった注意点はあるが、「iPhoneでペンが使えれば……」と夢見ていた人たちにとって最高の機能となるだろう。
そもそも純正アプリのUIにも違和感がある。アウターディスプレイは右上にインカメラがあり、その下にコントロール系のボタンやバッテリー残量などがずらりと並ぶ。従来は左上に表示された「戻る」ボタンも右上に来るが、iOSは戻るときに画面が右へスライドする。つまり左に画面が戻るのに、右にあるボタンを押す構図となり、一瞬頭が混乱してしまう。直感的ではなく、Appleらしくない部分だ。
元も子もないことを言うが、iPhone Duoを触った後にこれまで使っていたiPhone 17 Proをあらためて手にすると、グリップ感の良さや縦長画面の情報量の多さに感激してしまう。縦長形状のスマートフォンの完成度の高さが身に染みてくる。もし2027年に登場がうわさされている“iPhone登場20周年モデル”が魅力的であれば、そちらに戻ってしまうかもしれない。
カメラやFace IDもProシリーズから後退
iPhone 17 Proのカメラは取材現場でも使える画質で、まさにポケットに入る最強のカメラだった。一方のiPhone Duoは広角と超広角の2眼で、望遠カメラもLiDARスキャナーも搭載されていない。撮り比べるとProの方が精細感があり、ピントも合いやすい印象だ。毎年、Proシリーズのカメラに感心しながら買い替えてきた身としては、正直ここが一番寂しい。
AppleはLiDARスキャナーを初搭載したiPhone 12 Proで、暗所のオートフォーカスが最大6倍速くなると説明しており、LiDARスキャナーの有無でもカメラの品質に差が出ているのかもしれない。
Face IDがない点も響く。サイドボタンのTouch IDによるロック解除は慣れで我慢できるが、MagSafeのドックに置いた状態で、画面をダブルタップして顔を向けるだけで通知を確認する使い方ができなくなった。左手で持ったときに右側のボタンへ指を当てるのも、ひと手間考えさせられる。Face IDがない不便さは、別の記事でも詳しく紹介している。
保険込みで考えたいランニングコスト
iPhone Duoの価格は256GBモデルで36万4800円からと高額だが、買った後のコストも覚悟したい。AppleCare+未加入だと、インナーディスプレイの修理は18万2800円、その他の損傷は27万3800円で、他社の折りたたみスマホが買えてしまう金額だ。見積もりを想像しただけで、さすがに血の気が引く。
筆者はAppleCare+(年額2万9800円、月額2980円)に加入した。もしインナーディスプレイが破損して修理となっても1万2900円の負担で済む。月額1000円を切る他社のスマホ保険もあるが、比較の手間を考えて公式を選んだ。
つまり安心して使うには年間約3万円のランニングコストがかかる。フォルダブルスマートフォンは通常のスマートフォンよりも破損の報告が多いように感じる。自分で落として破損したならまだ諦めがつくが、2~3年後、急に折り目部分に線が入るといった故障に遭遇したらやりきれないだろう。保険はほぼ必須といえる。
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