arrows先生 F-04Kはカメラ機能も注力点の1つですよね。実際に撮り比べてみると、夜景をキャッチコピー通りきれいに撮れます。今までのarrowsのカメラと何が違うのか、簡単に教えてください。
戸川さん まず、アウトカメラが「デュアルPDセンサー」になりました。これにより、従来のarrowsと比べると暗い場所でもピントが合いやすくなりました。
最近のスマホのカメラでは、カメラと被写体の距離を測ることでピント合わせを高速化する「位相差オートフォーカス(AF)」に対応する機種が多い。
通常、位相差AFに対応するカメラのセンサーは、画素の合間に混ぜ込むように「位相差(PD)センサー」を設けている。そのため、ピントを高速で合わせられる範囲が大きく限られる。
デュアルPDセンサーは全ての撮影用画素に位相差センサーを備えるため、被写体のほぼ全範囲で高速にピントを合わせられることが大きなメリット。とりわけ、夜景の撮影時に威力を発揮する。
arrows先生 確かに、暗い所でのピントは今までのarrowsよりも合いやすくなりました。暗い所以外でも手ブレが減ったような気がするのですが、思い過ごしでしょうか。
戸川さん いいえ、思い過ごしではないです。これもデュアルPDセンサーを採用した効果です。
従来機種だと位相差AFを使える範囲が限られていたので、ピント合わせするまでに手ブレしてしまうこともありました。デュアルPDセンサーなら被写体のほぼ全域で位相差AFを使えるので、手ブレする前にピント合わせを完了できます。
もちろん、ピント合わせ後の手ブレ補正も備えているのですが、素早いピント合わせによる画質向上も大きいです。
arrows先生 他にカメラのソフトウェアで変わった点はありますか。私が気付いた範囲ではアウトカメラでも美肌補正が使えるようになったことと、動画撮影で「Live Auto Zoom」(簡単操作で被写体を自動ズームアップする機能)が追加されたあたりですが……。
山田さん アウトカメラの美肌補正対応は、アウトカメラで人物撮影をすることも多いというデータを参考に追加しました。
インカメラほど利用頻度は高くないと判断して、標準ではオフ(アイコンを非表示)としていますが、アウトカメラで人を撮る機会が多い場合は使ってみていただきたいです。
arrows先生 では、Live Auto Zoomはどういう経緯で搭載したのでしょうか。
山田さん 開発側から「こんな技術あるよ」と紹介されたことがきっかけです。普段は商品企画側から開発に「こんなことやりたい」と提案することが多いので、ある意味で“逆提案”ですね。
arrowsのカメラは“シンプルさ”重視で、機能をたくさん詰め込まないようにしています。Live Auto Zoomは見方次第では「遊び」とも取れますが、動画撮影時のズームがしやすくなる、利便性を向上する機能という認識で追加しました。
arrows先生 確かに動画撮影中にピンチ(つまむ操作)で倍率調整すると、結構ブレてしまうことがありますが、これを使うとあまりブレずにズームイン・ズームアウトできます。本当に助かる機能です。
arrows先生 F-04Kは、arrowsとしては初めて「Android 8.1」を採用しています。ソフトウェア面で何か変わったことはありますか。
石川さん ユーザーインタフェース(UI)は、arrowsらしさを維持しつつGoogle標準のものに近づけています。UI以外のソフトウェア面でも、見た目では分からない改善をたくさん施しています。
arrows先生 「見た目では分からない」とは、学習意欲が湧き起こりますね。後で調べてみます。
インタビュー終了後、arrows先生はF-04Kのソフトウェアの「見た目では分からない改善」を地道に探しました。結果、純正以外のカメラアプリで利用できる機能が大幅に増えていることを発見しました。
カメラ撮影時にシャッター速度やISO感度などを調整したい場合は、別途カメラアプリを入れると良いでしょう。
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