NTTドコモは4月27日、「ムーバN506i」を開発したと発表した。回転2軸型の「リバーススタイル」を採用、「シャトルキー」を使って閉じたままiモードやメールを閲覧できるようになった。
NECの代名詞的存在だった“折りたたみ型”のヒンジに、大きく手が入ったのがN506iの最大の注目点だ。リバーススタイルは、パナソニック モバイル製の「P2102V」に似たヒンジを使用して実現した。メイン液晶を回転させて外側に大画面を向けられる。
メイン液晶は2.4インチとN505iSと同サイズ。ただし解像度は345×240ピクセルと縦が25ピクセル広がり「QVGAプラス」と名付けられた。サブディスプレイは備えておらず、光るエンブレムのみが配置されたシンプルな背面だ
メイン液晶を外側に向けたまま行える操作は数多い。
閉じたままでiモードや通話も可能だ。側面のシャトルキーを長押しするとメニューが現れ、iモードを選択できる。iモード閲覧時はシャトルキーの上下が十字キーの上下に当たり、側面の△▽ボタンで戻る/進むの操作が行える。
シャトルキーの上下では電話帳を検索できる。そのままシャトルキーを押し込むことで電話がかけられる。メイン液晶の上下には通話用スピーカーが2個配置され、液晶を外側に向けたまま通話する場合は、液晶下部のスピーカーを使う。ヒンジ部が上になる形だ。
もちろんメイン液晶をファインダーとしてカメラ撮影も行える。130万画素CCDを裏側に搭載し、自分撮り用のミラーとライトも備える。液晶を開いて撮影すると縦長の、液晶をたたむと横長の画像が撮れる。また撮影した静止画と動画をTV出力する機能を備えた。
大幅に増加した側面キー。ヒンジ部に移ったアンテナは伸びない。右側面にはカメラのマクロ切り替え機構も備える。ダイヤルキーには大きな変更はない。十字キーの左右にある小さなくぼみは、着メロ用のステレオスピーカーだ。内側にあるため、開いた状態で聞きやすい
ソフトウェア面では、日本語入力機能「T9」の強化が目を引く。これまでは、ひらがなをT9方式で入力・確定し、再度漢字に変換するという動作が必要だった(2002年8月21日の記事参照)。N506iでは、「あらかじめ漢字が混ざった形で候補が表示される」。
カメラ部はまた、名刺を読み込んで電話帳に登録したり、分からない単語を読み込んで辞典機能で検索するといった「日本語対応アクセスリーダー」も搭載した。これまでカナ英数字のみだったが、漢字も読み取れる。
事前に登録した声に反応し、メールを読み上げる「ハンズフリーメール」機能を備える。メール着信時、10秒以内に「メール読み上げ」などと声をかけると、特にボタンを押す必要などもなくメールを読み上げてくれる。読み上げ機能自体は「N505iS」から搭載している(2003年12月12日の記事参照)。
T9入力時に発話ボタンを押すと漢字の候補が表示される。電話帳ボタンを押すと、予測候補から言葉を選択できる。画面では「日本」という漢字が予測候補として挙がっている。右の画像は強化されたアクセスリーダー。画面に表示される枠内に読み取りたい文字を合わせ、枠の色が緑に変わったらシャッターボタンを押す。見事に日本語も読み取れた
主な仕様は以下の通り。
サイズ | 104(高さ)×49(幅)×24(厚さ)ミリ |
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重さ | 126グラム |
連続待受時間 | 420時間 |
連続通話時間 | 150分 |
メインディスプレイ | 2.4インチTFT(345×240ピクセル、26万2144色) |
サブディスプレイ | なし |
外部メモリー | miniSD |
カメラ機能 | CCDカメラ(有効130万画素) |
カラー | ルピナスピンク、アイリスブルー、カモミールホワイト |
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