どんな端末で視聴するのか?(モバイル放送編):1セグ放送&モバイル放送・徹底比較(2/2 ページ)
モバイル端末でコンテンツを視聴する「1セグ放送」と「モバイル放送」。名前だけでは混同しそうだが、どう違うのか。視聴端末、内容など多角的に比較する。
モバイル放送によれば、本サービスではさらに受信感度を向上させた、改良版のモバイル端末が投入される見込み。ほかに、カーステレオのような利用法を想定した車載端末も発表されるようだ。
米国では既に、XM Satellite RadioとSIRIUS Satellite Radioの2社が同様の衛星放送サービスを展開し、自動車への音楽放送を行っている。こちらは、クレードルに挿すことで家庭〜車間を動かせるような端末も出ているようす。「そうした端末が出てくるかは、現時点では明かせない」(モバイル放送)。こうした新機種は、10月にも何らかの発表があると予想される。
ちなみに下写真は、「ワイヤレス ジャパン 2004」会場で展示されていた車載用・平面型パッチアンテナ。モバイル放送を受信するためのアンテナは、従来の衛星放送を受信するためのパラボラアンテナと比べ、はるかに小型になっているのが特徴だという。
携帯で受信は可能か?
モバイル放送の受信端末としては、このほかにもゲーム機一体型やPDA内蔵型などのアイデアが披露されている(2003年10月7日の記事参照)。もちろん、携帯電話でモバイル放送を受信する発想もある。
実際、ワイヤレス ジャパン 2004の会場では“モバイル放送受信携帯”のイメージモックも展示されていた。通常の携帯に、チューナーを接続するようなイメージとなっている。
もっとも、携帯での視聴となると部品のさらなる小型化、省電力化が必要となる。「現段階では、技術的にこの大きさがせいいっぱい。もともと冷蔵庫ぐらいの大きさがあったのを、このサイズになった」(モバイル放送)というように、すぐには実現が難しいようだ。
ただし、お隣の韓国ではモバイル放送受信携帯の開発がかなり進んでいるようだ。「TELECOM ASIA 2004」の会場では、SamsungとLGの2社がモバイル放送受信可能な端末を展示していた(9月8日の記事参照)。ちなみに、モバイル放送には韓国では12月から開始予定。
しかも、この会場で東芝の説明員が「2005年の秋、冬ごろに対応端末を市場に出すことができるようLSIの開発を進めている」と話している。将来的には、日本でも携帯からモバイル放送を視聴できるようになる可能性も十分あるようだ。
*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***
関連記事
- 韓国で登場「モバイル放送」対応携帯。日本では?
日韓共同プロジェクトとしてサービス開始の準備が進められている「モバイル放送」。韓国ではSamsungとLGから、対応端末のリリースがアナウンスされた。日本でも対応携帯開発に向けた動きが見られる。 - 「モバイル放送」を追いかけた2500キロ――『ワレ到着セリ』
福岡に到着したかと思ったら、その12時間後には来た道を戻るために出発である。何をやってんのかというツッコミもあろうが、当然答えは「モバイル放送を聴いている」ということになる。 - モバイル放送、本放送開始を10月中旬に延期
「受信感度向上および端末の品ぞろえなど、ユーザーの利便性向上」が理由という。 - モバイル放送用衛星、アンテナ展開に成功
- モバイル放送、受信デモを実施 〜試作機も展示
CEATEC JAPAN 2003会場では、モバイル放送の受信デモを見ることができる。東京大井町に完成した放送センターから、実際に電波を受信したもの。また、各種試作機も展示されている。
関連リンク
- モバイル放送【もばいるほうそう】
放送の分野でも、モバイル化は進んでいる。屋外、電車や自動車の中でも動画を楽しめることを目的に、東芝などが押し進めているのが「モバイル放送」だ
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.