どのケータイよりもデジカメらしい。使っていて楽しい──「705NK」:荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(3/3 ページ)
今まで海外メーカー製の端末のカメラ機能は“今ひとつ”なことが多かったが、時代は進んだ。ノキア製「705NK」はそう思えるほどのカメラ機能を備えたようだ。その使い勝手はどうか、写りはどうか。早速チェックしていこう。
では室内でISO感度や色合いの変化を見てみよう。どれもマクロモードで撮影している。
色合いを「鮮明」にすると、かなり鮮やかな写りになるのが分かるかと思う。コントラストと彩度が上がるので、もともとエグい色のジェリービーンズが“ますます”という感じだ。
ISO400にまで上げるとノイズ低減処理のせいでディテールが乱れるが、その分ノイズは少ない。これなら意外に使えそう。
こちらは普通に蛍光灯下での作例。いいのだれけど、ちょっと青色が強くかぶっている。右上のコーヒーミルなどは青く薄いフィルターをかぶせたようである。
こちらは白熱灯の下で撮ったもの。白熱灯の赤みが完璧に補正されたが、やはり青みが強く出てしまう。
今度はろうそくの灯りだけで撮ってみる。ろうそくの灯りをここまで青く補正してしまうカメラは初めてだ。というわけで本機は、オートだと全体に青みが強く出る傾向にあると思っていいかもしれない。
ちなみにホワイトバランスを太陽光に固定して撮るとこうなる。
さらにフラッシュを使うとこのようになる。
フラッシュの光がかなり強く、くっきりしている。
こちらは白熱灯下のかなり暗い部屋。しかし、フラッシュである程度撮れてしまうのだ。
さらにマクロ作例を。焼き魚を撮ってみた。
ピントがしっかり合えば非常にきれいに撮れる。ISO設定をオートで撮影するとISO320に増感されたが、増感を感じさせない仕上がりだ。
最後にデジタルズームの作例を。
3倍のデジタルズームで撮ると、さすがにディテールはつぶれてしまうが、場合によっては使えるだろう。
さて、705NKの写りはどうだっただろうか。
カメラとしての使い勝手は、どのケータイよりもデジカメらしく、かなり高いレベルにある。動作も比較的きびきびしており、なにより使っていて楽しい。Bluetoothで即座に画像を送信できるのもよいし、再生も比較的高速で見やすい。これはよい。
一方の画質は当たり外れがけっこうあった。特に気になったのはAFとオートホワイトバランスのズレだ。ピントもホワイトバランスもばっちり合えばシャキッときれいな絵になるが、残念ながらオートでのヒット率自体はあまり高くはない。もちろんその場合は、ホワイトバランスを手動で合わせたり、シーンモードをうまく活用するなどである程度対処できるが、オートでのヒット率がさらに高まればいうことはない。
最小となる画像サイズがVGAであるなど、国内の端末に慣れているととまどうこともあるかもしれないが、コンパクトデジカメ代わりにスナップを撮りたいという人にはお薦め度が非常に高い端末だ。
今まで海外メーカー製の端末のカメラ機能は“今ひとつ”なことが多かったけど、時代は進んだのだ。すばらしいことである。
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