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マルチメディアとモバイルブロードバンドを推進──Ericsson CEOのスヴァンベリ氏Mobile World Congress 2008(2/2 ページ)

Ericssonは、Mobile World Congress 2008でプレス向け発表会を開催。次世代通信規格を含めたインフラ開発から電力削減の取り組み、同社が以前から推進するインターネット・モバイル・TVの“トリプルプレイ”をより推進する考えとその理由などが示された。

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“TV”が、ARPU向上のカギ

 最後はTV。Ericssonは3、4年前からインターネット・モバイル・TVの“トリプルプレイ”をプッシュしており、今後もこれを推進する考えだ。

 これまでのブロードキャスト型TVから現在、オンデマンドのIPTV、モバイルTVが普及期を迎えている。固定ブロードバンドでは、TVのトラフィックはすでにインターネットや音声通信を上回っている。モバイルでもTVのトラフィックが増加傾向にあり、同じようなパターンを歩むことが予想されている。

photo TelstraのCEO、ソル・トルヒーヨ(Sol Trujillo)氏

 スヴァンベリ氏はさらに、「パーソナルTVの時代が来る」と語尾を強める。

 これは個人仕様のエクスペリエンスを提供するTV端末を利用するもので、ユーザー生成コンテンツなども含まれる。このようなマルチメディアは「オペレーターに大きなチャンスをもたらす」とスヴァンベリ氏。オペレーターはマルチメディアエクスペリエンスを提供することで、データトラフィックを増加できるためだ。

 Ericssonはここで、買収したTandberg television、Redback Networks、Marconi、Entrisphereなどの技術を合わせ、IMS(IP Multimedia Subsystem)を軸にソリューションを提供する。これらでTV技術のインテグレーターのトップを目指す。

 スヴァンベリ氏は最後に、顧客としてオーストラリアのオペレーターである「Telstra」のCEO、ソル・トルヒーヨ(Sol Trujillo)氏をステージに呼んだ。トルヒーヨ氏は、モバイルブロードバンド戦略「Next G」でTelstraを再建した人物だ。

 Telstraは10カ月で200平方キロのHSDPAネットワークを実装。2006年10月に全国でロールアウトし、大成功を収めている。「競争のゲームを変えるため」に、地域別のソフトローンチではなく99%の人口をカバーするネットワークを同時に構築した。バリューのあるサービスを提供することで、さらなる顧客のニーズを引き出し、ARPUを改善させているという。

 3G顧客は現在、全体の38%を占め、昨年末には3G顧客の売上げが2Gを上回った。伝送速度は今年、最大21Mbps、来年には最大42Mbpsを目指すようだ。

 トルヒーヨ氏はEricssonを選んだ理由として、「2、3年の短いスパンではなく、高速ブロードバンドサービスの提供に向けて長期的な投資をしたいと思った」と説明した。

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