KDDI、LTEの採用を正式発表――1.5GHz帯の獲得に意欲
11月7日、総務省が開催した3.9Gシステムの導入に関する公開ヒアリングの席上で、KDDI 副社長の伊藤泰彦氏がLTE採用を正式に発表した。
KDDIは7日、現在の CDMA2000方式の後継にあたる「第3.9世代」(3.9G)の通信方式として、NTTドコモらと同じLTEを採用する方針を正式に表明した。同日、総務省で開催された「3.9世代移動通信システム等の導入に係る公開ヒアリング」の中で、同社代表取締役執行役員副社長の伊藤泰彦氏が明らかにした。
KDDIの3.9G方式については、今年7月の四半期決算会において小野寺正社長が「マーケットをみればLTE以外の選択肢はない状況」と述べるなど、LTEの採用が確実視されていたが、今回正式な方針として発表された。導入の理由としては「コスト・汎用性」「国際動向」「将来発展性」が挙げられた。
かつて2GのPDC方式が主力だった時代に、KDDIは他社と異なるcdmaOne方式を導入。、3G移行時には当初から広いエリアでサービスを展開し、それをau携帯電話サービスの優位性としていた。LTEはNTTドコモ、ソフトバンクモバイル、イー・モバイルと同じ通信方式の導入になるが、伊藤副社長は「今まではインフラの勝負だったが、おそらく今後はソフトウェアでインフラの使い方を変えることができる時代。実際はサービスの競争となる」とし、3.9Gでは通信方式自体でなく、ネットワークの上で提供されるアプリケーションが差別化要素になるとコメントした。
LTEを適用する周波数帯については、2GHz帯についてはPHSとのガードバンドがあるため不可、800MHz帯についても2012年7月に予定されている周波数再編までは空きがない。KDDIは、今後割り当てが検討されている1.5GHz帯で新たな周波数帯域の獲得を目指し、そこでLTEサービスを展開したいとする意向を示した。
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