発売9カ月で300万台出荷──存在感増したパナソニックの“VIERAケータイ”、さらに3つの“SHIN化”を推進(2/2 ページ)
パナソニック モバイルは2008年冬商戦向けモデルの製品説明会を実施。シェア向上と“復活”の引き金になった“VIERAケータイ”を軸にした今後の製品展開の方向性などを説明した。また、2010年度に海外市場へ再参入する意向も示した。
2009年度に向けた今後の方向性は「モバイルリンク」(石井氏)とし、パナソニックグループ製品との複合や融合とともに、インターネットサービスを軸にした機能拡張も積極的に行っていく。テレビやBDレコーダー、家や白物家電といったパナソニックのホームソリューションとデジタルカメラ(LUMIX)やハイビジョンムービーカメラ、カーナビ製品、そしてインターネットサービスが携帯と密接に“リンク”する製品展開を図る考えだ。
「パナソニックグループで展開する製品との“リンク”はもちろん、そこから広がる新たなインターネットサービス分野とのリンクも、携帯に備える機能として当然必要になってくる。新たな分野のサービスは、グループ独自のサービスと連携する以外に、既存のインターネットサービスとの連携もあり、その両方の視点を持って迅速かつ積極的に採用していきたい」(石井氏)
なお、P905i発売時に起こった在庫不足は石井氏によると、ユーザーニーズを細分化した3種類のVIERAケータイで展開すること、キャリア(ドコモは地域ドコモ各社を1社に統合し、端末調達も全国一元化した)とともに部品・端末の在庫管理をきちんと見据える対策をとることにより、この冬モデル(と以後のモデル)では起こらないと見る。「冷えぎみともいわれる市場で供給量を大きく見誤ると、それこそさらに自らの首を絞めてしまうことになる」(石井氏)。
また、グローバル市場への再参入も改めて示唆した。
「基本的にはまだ決まっていないとしかいえないが、近い将来、2010年度以降の展開を見据えて検討している。VIERAケータイをこのまま展開する方法と、新しいジャンルを切り開いてグローバル展開する方法があり、私は後者をぜひやりたいと思っているが、いずれにせよ地域や国によりだいぶ異なる3G普及率やサービスエリアなどを鑑み、市場動向と製品戦略をどうするか見据えたい」(石井氏)と、2008年度に中国、2009年度に欧米市場へ本格参入する方針のシャープなどに追随する考えを示した。
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