「SHケータイ史上最強のカメラ」が完成――シャープ、“元気なケータイ!”をアピール (2/2 ページ)
シャープは11月19日、同社の携帯電話2008年秋冬モデルの説明会を開催。海外市場と国内市場における同社の今後の取り組み、また秋冬モデルで特に注力したカメラ機能の進化について説明した。
「ライバルはコンパクトデジカメ」――CCDを採用した狙い
シャープは2000年に携帯電話初のカメラ搭載機「J-SH04」(J-PHONE向け、現ソフトバンクモバイル)をリリースし、“写メ”文化の礎を築いた。続いて2003年にはメガピクセルカメラ搭載機「J-SH53」(J-PHONE向け、現ソフトバンクモバイル)と「SH505i」を、2004年には光学ズーム搭載機「V602SH」(ボーダフォン向け、現ソフトバンクモバイル)を、そして2006年には光学3倍ズーム対応の5Mカメラ搭載機「910SH」を投入するなど、ケータイカメラの進化をリードしてきた。
長谷川氏は「ケータイのカメラは、2011年には87.2%まで搭載率が上がると予想されている。世界的に見ても、多くの人がケータイで写真を撮りたいと思っている」と分析。一方で、「日本のユーザーがケータイカメラの性能に満足しているかというと、必ずしもそうではないと考える」。
ここ最近のケータイカメラで主流になりつつあったCMOSセンサーは、「暗い場所では鮮明に写らない」「色味が悪い」「動きの多い被写体は形がゆがむ」などのデメリットがある。
そこで、今回の秋冬モデル3機種にはCCDセンサーを採用した。CCDセンサーであれば、暗い場所でも高い色再現性を実現し、動きの多い被写体もゆがまず、暗いシーンでもノイズの少ない写真を撮影できる。さらに、独自の画像処理エンジン「ProPix」を搭載することで、肌色をきれいに再現し、暗い画像でもノイズが目立たないなど、より美しい写真を撮れるようになった
「ProPixは、CCDのメリットをさらに強化したもの。デジカメの画像処理エンジンに勝るとも劣らない性能を持ち、“プロが撮った写真を実現する”という意味を込めてネーミングした」という。もちろん、最大8Mの高画素センサーにより、細部まで美しく描画できるのも大きな進化点だ。
長谷川氏は「多くの人はケータイとデジカメを別々に持ち歩いているが、ケータイのカメラ性能を飛躍的に向上させることで、2台持ちではなくケータイ1台にしてほしい」と、今回の新機種でカメラ機能を強化した意図を説明した。「ライバルはコンパクトデジカメ」とし、「今後の機種にもCCDカメラは継続して搭載する」という。

説明会場では、光を遮断した箱の中で撮影をするデモンストレーションを実施。写真左が930SHで、写真右がSH905i。930SHも撮影時のモニターではややノイズが目立つが、SH905iよりははるかに鮮明で、被写体も十分識別できる。なお、秋冬モデルの800万画素CCDカメラ搭載機には、静止画撮影時の「手ブレ補正」は搭載されていないが、「メカニカルシャッターと画像処理エンジンProPixで手ブレをカバーできる」(説明員)という


「AQUOSフォトプレーヤー」にmicroSDやmicroSDHCを挿入してHDMIケーブルでテレビ接続すれば、撮影した写真のテレビ出力やプリントができる。テレビでのサムネイル表示やスライドショー、カレンダー作成やサムネイル印刷も可能
11万画素カメラから800万画素CCDカメラまで、シャープがこれまで採用してきたケータイ向けカメラモジュール。新しいカメラモジュールはタテ11×ヨコ11ミリの小型サイズを実現した。ちなみに、AQUOSケータイ 923SHなどに搭載されている520万画素CMOSカメラモジュールのサイズはタテ9.5×ヨコ9.5ミリ
説明員によると、「1/2.5インチのケータイ向けAF(オートフォーカス)付き800万画素CCDカメラモジュール」は業界初だという。なお、今回の800万画素CCDカメラは光学ズームには非対応。その理由は「レンズのサイズを抑えるため」だが、「光学ズームのニーズがあることも認識しているので、小型の光学ズーム対応カメラモジュールを開発できるか研究中」とのこと関連キーワード
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