第5回 ちっこいボタンと“ジェスチャー操作”:「Walkman Phone, Xmini」ロードテスト
Walkman Phone, Xminiは、超小型のボディにタッチセンサーキーと超小型のダイヤルキーを搭載。小さいキーなので操作感に多少の犠牲はありそうだが、このタッチセンサーキーとダイヤルキーの使い勝手はどんな感じだろうか。
タッチセンサーキーと小さなダイヤルキーの使い勝手は?
「Walkman Phone, Xmini」(以下、Xmini)は、サイズが極めてコンパクトであるのが魅力。ただ、同時に操作系もコンパクトにならざるを得ない。これを少しでも改善するために搭載されたのが、ディスプレイ下部にあるタッチセンサーキーと横長の細いダイヤルキーだ。
まずはダイヤルキー。発話、終話、クリアキーも含めて指の“かかり具合”がそこそこあり、見た目ほど使いにくくはない。ソニー・エリクソンは昔から小型ボディの「Premini」(2004年7月発売 ドコモ向け)や「SO902iWP+」(2006年6月発売 ドコモ向け)などを開発しており、このあたりのノウハウも大いに生かされていると思われる。ダイヤルキーは縦ピッチこそ4ミリほどだが、横ピッチは10ミリほどを確保する棒状のキーを採用し、ボタンとしての適度な操作感もしっかりある。
そして、表面に指で触れて操作するタッチセンサーキーが備わる。このタッチセンサー、上下キーと決定キーの間隔がかなり詰まっているので、当初は誤操作がかなり発生した(一方、左右キーは上下にキーがないので誤操作は少ない)。コツとして、上キーはセンサーの位置を示すLEDが光る位置より“やや上ぎみ”に、下キーは“やや下ぎみ”に触れるよう心がけると、誤操作をやや軽減できる。
このほか、タッチ操作を振動して知らせるタッチフィードバック機能がある。この機能、当初は不要だと思っていたが、押したことを振動で認知でき、じゃまと感じるほどブルンブルン震え続けるわけでもないので、有効のまま使い続けている。もちろんタッチセンサーキーは一般的な物理キーと比べて使いやすいとは思わないが、非常に小さいダイヤルキーとともに、慣れで十分に対応できるレベルだ。
タッチセンサーは、ボタンを押すように触れる操作以外に「ジェスチャー操作」にも対応する。ジェスチャーは、例えば十字キーの“上”なら「下から上へ指をスライドして離す」、“右”なら「左から右へスライドして離す」、“左の長押し”なら「右から左へスライドし、指はそのまま離さない」といったように操作する方法である。設定で、タッチ操作かジェスチャー操作のどちらかを選択できる。
このジェスチャーモードは、今まで筆者が使った携帯にはなかった操作感。やはり通常のタッチ操作より慣れが必要だ。
ただ、すばやく動かす操作にもそこそこしっかり反応し、通常のタッチ操作と比べると決定キーと十字キーの誤操作がかなりなくなるメリットが、慣れてくるとすこぶる心地よくなってくる。タスクによっては“長押し”のジェスチャー操作でそのままリピート動作するので、例えば縦に長いWebサイトの閲覧やメール作成時に便利だ。ちなみに、リピートする速度はある程度カスタマイズできる。これらを自分の好みで動くよう適切に調整すると、さらに使いやすくなることだろう
Xminiを快適に操作するコツは、タッチセンサーキーを押しっぱなしにする“リピート動作を有効に利用”することであると思う。タッチセンサーキーをボタンのように1回1回押して操作すると、キーの間隔が狭いために誤操作が起きてしまいがち。リピート動作を併用すると、それが起こりにくくなる。
このため、“設定したリピート速度”がメニュー操作やLISMO Player(のリスト選択時など)に適用されないのが非常に残念。この設定項目は文字入力時のみ有効なのだ。メニューやWeb閲覧、メールなど、タスクや画面によってレンダリング速度が異なるので、リピート速度を同じように反映させにくいといった事情もあるのだろうが、大雑把でも、あるいは個別にでも調整できるようしてほしいのである。
(続く)
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