Tのスマホはアフターが違う トーンモバイルが“垂直統合”型サポート拠点「SiLK Hotlines」を公開:唐津にあります(1/2 ページ)
唐津にあるトーンモバイルのサポート拠点「SiLK Hotlines」は、9割近い正社員が対応することでユーザーの満足度を向上させている。施設を集約することでコストも削減できるという。
トーンモバイルはこのほど、佐賀県・唐津市にある同社のサポート・物流拠点「SiLK Hotlines」を報道陣に公開した。
関連会社のフリービットスマートワークスが運営する施設で、トーンモバイルのスマホ「TONE」の検品や出荷、SIMの作成と管理、契約時の電話窓口、与信審査、リモートによる店舗支援、オプションのオリジナルケース作成など、その役割は多岐にわたる。
経営や研究・開発など高コストな活動は登場・渋谷の本社で、またマニュアル対応が可能な単純なサポートは低コストな海外で行い、SiLK Hotlinesはその両方を結び、実際の事業を円滑に進めるのが役割。 トーンモバイルのほか、ドリーム・トレイン・インターネット(DTI)などグループ内のカスタマーサポートも担当しており、リアルなユーザー接点として、さらに業務を一環して支えるBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)センターとして社内で最重要視されている。
SiLK Hotlinesが設立されたのは2007年。石田宏樹社長(現フリービット会長)が、渋谷のフリービット本社内にあったサポート拠点を出身地に近い唐津市に移転させたのが始まり。IT企業のコールセンターを地方へ、かつ短期間で成功させたことから話題となり、地元テレビ局の密着取材も行われた。
石田社長は1995年からDTIの創業メンバーとして経営に参画し、2000年のフリービット設立後はDTIの経営からは一端離れた。その後、2007年にDTIを買収して再び経営に参加。DTIは現在、フリービット傘下のISPとして活動している。
フリービットは後に家電ブランドのエグゼモードを買収し、デジカメやフォトフレームなどをネット回線とセット販売するサービスも開始。ハードウェアの物流や修理といった業務も行うようになった。2013年11月にはフリービットモバイル(当時)として格安スマホも開始したが、家電販売の経験は現在のスマホ事業に大きく役立っているという。
事業の変遷に併せて、コールセンターからBPOセンターとして柔軟に姿を変えてきたSiLK Hotlines。元はスーパーマーケットだった建物をリノベーションしたというオフィスは、ガラス張りで明るく開放的な雰囲気の職場だった。自動車通勤が多いため駐車場も広く、Google マップからも確認できる巨大ロゴが描かれている(取材日は別の駐車場を使い、ロゴ全体を見せていただいた)。
現在の従業員は107人で、その88%が正社員。離職率も9%と低く、平均勤続年数は5年近い。中には3度の産休を経て勤務を続ける社員もいるという。国内コールセンターは非正規雇用が多いが、それとは真逆の傾向にあるのが最大の特徴だ。スタッフの変動が少ないため高いサポート品質を維持でき、ノウハウの流出も防ぐことができる。人員が変わることで発生する教育・研修コストも抑えられているという。
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