「iOS 12.1.1」配信開始 iPhone XRの機能追加やFaceTime関連改善など
Appleが「iOS 12.1.1」の配信を開始した。グループFaceTime追加時に追いやられていた「反転」ボタンが1タップできる位置に戻った他、「iPhone XR」の機能追加や20件の脆弱性への対処などが適用される。
Appleは12月6日(日本時間)、iOSデバイス向けの最新OS「iOS 12.1.1」を配信した。FaceTime関連の改善、「iPhone XR」への機能追加、20件のセキュリティ修正などが適用される。
FaceTime関連では、通話中に1タップでアウトカメラとインカメラを切り替えられるようになり、1対1の通話中にLive Photosが撮影できるようになった。「反転」(カメラの切り替え)は以前は1タップでできていたが、グループFaceTime機能追加の際にボタンが移動されていた。Live Photos撮影機能も、グループFaceTime機能追加の際になくなっていたものが復活した。
iPhone XR向けでは「触覚タッチ(Haptic Touch)」で通知のプレビューを表示できるようになった。
iPhone XR、iPhone XS/XS MaxのeSIMを使ったデュアルSIMに対応した通信キャリアが増えたが、日本ではまだ対応キャリアはない。対応キャリアはAppleのWebサイトから確認できる。
また、こちらも日本は関係ないが、中国本土および香港で「HomePod」が利用できるようになった。中国版公式サイトでは、HomePodは2019年初頭に発売となっている。日本ではまだ販売されていない。
セキュリティ関連では、ディスクイメージやFaceTimeなどに存在する20件の脆弱性に対処した。悪用されれば権限の昇格や任意のコード実行、情報流出などを引き起こす恐れがある脆弱性だ。
以下に、Appleによる更新情報を転載しておく。
iOS 12.1.1では、iPhoneおよびiPad用の機能が追加され、バグも修正されました。以下の機能および改善が含まれます:
- iPhone XRで触覚タッチを使って通知のプレビューを表示可能
- iPhone XR、iPhone XS、およびiPhone XS MaxでeSIMを使ったデュアルSIMに対応した通信事業者をさらに追加
- FaceTime通話中に1回のタップで背面側カメラと前面側カメラを切り替えることが可能
- 1対1のFaceTime通話中にLive Photosを撮影可能
- iPadおよびiPod touchでWi-Fi通話時にリアルタイムテキスト(RTT)を使用可能
- 音声入力とVoiceOverの安定性を改善
以下のバグ修正が含まれます:
- Face IDが一時的に利用できなくなることがある問題を修正
- ユーザによってVisual Voicemailをダウンロードできないことがある問題に対処
- “メッセージ”で、中国語または日本語のキーボードから入力したときに予測変換の候補が表示されないことがある問題を修正
- “ボイスメモ”の録音がiCloudにアップロードされないことがある問題に対処
- 時間帯が自動的に更新されないことがある問題を修正
このリリースには、HomePodの以下の追加機能およびバグ修正も含まれます:
- 中国本土および香港でのサポート
- グループFaceTime通話中にHomePodのLEDが点灯
このアップデートのセキュリティコンテンツについては、次のWebサイトをご覧ください:
https://support.apple.com/kb/HT201222
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