2018年のモバイル業界を振り返る(3月編):「テザリング」はいつまで“特別”なのか:Mobile Monthly Top10
2018年の各月に読まれた記事トップ10を集計。3月はauの「テザリングオプション」有料化に関する記事を始め、テザリングにまつわる記事がよく読まれました。
2018年も残すところあとわずか。そこで、ITmedia Mobileの月間アクセスランキングを集計しつつ、1年を振り返ってみようと思います。
今回は3月のランキングを見てみましょう。
ITmedia Mobile Monthly Access Top10
2018年3月1日〜2018年3月31日
- テザリング不要なauユーザーは3月中の解約を忘れずに
- Y!mobileの満足度が低い理由は? 「格安SIM」満足度調査から見えたこと
- iDやdカードを抱えるドコモがなぜ「d払い」を提供するのか?
- 丸く、厚くなったXperia XZ2/XZ2 Compact スペックは従来機からどう変わった?
- なぜMNOのテザリングは有料で、MVNOは無料なのか
- “テザリング有料化”を巡る3キャリアの見解 納得できる?
- 従わなければ賠償金も――「auひかり ホーム」設備撤去義務化&値上げ なぜ?
- ドコモの「Xperia」3機種がOSバージョンアップ Android 8.0に
- 超小型「Jelly Pro」はスマホとしてどこまで“使える”のか?
- 2機種の違いは? 写真で解説する「Xperia XZ2」「Xperia XZ2 Compact」
3月は、au(KDDI・沖縄セルラー電話)が「スーパーデジラ」「auピタットプラン」「auフラットプラン」で実施していた「テザリングオプション」(月額500円)の無料提供の最終月でした。そのこともあってか、ランキングのアクセス数トップ10のうち3記事がテザリングに関連した記事となりました。
PCやゲーム機などとデータ通信を“共有”するテザリングですが、スマートフォンやタブレット自身が通信する容量が増える中、SNSなどでは「別途オプション料金を取る意味が分からない」という旨の反応が多かったように思います。一方で料金を取る(予定)のキャリアとしては「ネットワーク負荷の軽減」「料金プランの抑制」「テザリングの品質担保」と三者三様の理由があるようです。
テザリングの有償提供は日本だけの「特殊事情」なのでしょうか。海外キャリアの料金プラン体系をいくつか確認すると、いろいろな提供パターンがあるようです。
- 特別な制限なし(料金プランにテザリング利用権を含む)
- 特定プランのみテザリングを付帯(他のプランでは有料オプション)
- テザリングは標準付帯するが、端末単体とは別個の通信容量制限がある
- ポストペイ契約はテザリングできるが、プリペイド契約ではテザリング不可
ともあれ、テザリングに課金をしたり制限をかけたりすること自体は特別なことではないのです(以前も触れましたが)。
米Verizonの場合、テザリング(モバイルホットスポット)は特定プランにおいて無料、その他のプランのうちスタンダード(後払い)契約のものは有料で利用できる(対応プラン以外のプリペイドプランでは利用不可)
とはいえ先述の通り、スマホやタブレット自身のデータ通信量は増加トレンドをたどっており、テザリングを“特別扱い”する意味合いは薄れています。よりリッチな通信ができる「5G(第5世代モバイル通信技術)」の商用サービスが始まろうとしている中、サービスとしてのテザリングのあり方の見直しは必要だと考えます。
今後、テザリングはどうなっていくのでしょうか……?
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