PayPayがカード利用時の決済上限金額を「下方修正」 不正利用対策の一環
決済サービス「PayPay」において、カードを使った決済の上限金額が変更された。3Dセキュアによる本人認証を行った場合の限度額は「25万円/30日」から「2万円/24時間」「5万円/30日間」となるが、一定条件を満たすと緩和される。
PayPayは2月4日、決済サービス「PayPay(ペイペイ)」における不正利用対策の一環で、カード(※1)利用時の決済限度額を引き下げた。
※1 ヤフーが発行する「Yahoo! JAPANカード」または他社が発行するVisa・Mastercardブランドのクレジットカード・デビットカード・プリペイドカード(一部を除く)
※2 Webサイトでのカード決済用の本人確認方法
変更の概要
今回行われたのは限度額の下方修正。これにより、不正利用に遭遇した場合の被害額を抑えられる反面、高額な商品の購入には使いづらくなる。
3Dセキュア認証済みのカード
3Dセキュア認証が済んでいるカードを使う場合の限度額は、「30日あたり25万円」から「1日あたり2万円」「30日あたり5万円」に変更された。
現在、PayPayでは、一定条件を満たしたユーザーについて、30日あたりの利用限度額を最大25万円(従来の限度額)まで引き上げることを検討しているという。
なお、Yahoo! JAPANカードによるチャージについても別途、これと同じ内容の限度額変更が実施された。
3Dセキュア認証未済(非対応)のカード
3Dセキュア認証が済んでいない、または非対応のカードを使った場合の限度額は、「1日あたり2万円」「30日あたり5万円」から「24時間あたり5000円」「30日あたり5000円」に変更された。
PayPay中山社長「本人認証サービスへの対応をお願いしていきたい」
今回の限度額変更によって、特に3Dセキュア非対応のVisaカード・Mastercardを利用しているユーザーはかなり厳しい利用制限がかかることになる。
この点について筆者は2月4日、PayPay主催の記者説明会で中山一郎社長に質問した。
筆者 カード会社によっては、3Dセキュア認証に対応していない場合があります。当該カード会社のカードでPayPayを利用しているユーザーのために、本人確認手段を別途設けるなどの救済措置を取るお考えはありますか。
中山社長 ご指摘の通り、一部のカード(会社)が本人認証サービス(3Dセキュア)に対応していないことは承知しています。
今回の発表会のプレゼンテーションにもあった通り、これからのキャッシュレス決済において、本人認証は極めて大切(な要素)になると考えています。(その観点から)カード会社とは相談をした上で本人認証サービスへの対応をお願いしていきたいと思っています。
一方で、PayPayは銀行口座登録(によるチャージ)も可能ですから、銀行口座の登録も(ユーザーに)お願いしたいと思います。
中山社長は、カード会社に3Dセキュアへの対応を促していく考えのようだ。
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