ドコモの新料金プランは何が変わるのか? ポイントを整理する(1/2 ページ)
ドコモが新料金プラン「ギガホ」と「ギガホライト」を6月1日から提供する。同社は新料金プランの特徴として「シンプルでおトクな料金プラン」「分かりやすい料金体系」「家族のおトクをさらに強化」の3つを掲げているが、具体的に、何がどう変わるのか。ポイントを整理する。
NTTドコモが4月15日に、新料金プラン「ギガホ」と「ギガホライト」を発表。6月1日から提供する。ドコモは新料金プランの特徴として「シンプルでおトクな料金プラン」「分かりやすい料金体系」「家族のおトクをさらに強化」の3つを掲げているが、具体的に、何がどう変わるのか。ポイントを整理する。
ISP込みの料金になり、通話定額はオプションに
現行の料金プランは、「カケホーダイプラン」「カケホーダイライトプラン」「シンプルプラン」の基本プランを選び、使用するデータ容量に合わせた「パケットパック」を選ぶという体系だ。パケットパックはさらに、家族で使う場合と1人で使う場合に分かれている。このように、基本プランとパケットパックの組み合わせが何通りにもおよぶことが、分かりにくさにつながっていた。ここに「月々サポート」の割引が適用されると、結局毎月いくらになるのかが分かりにくかった。
新プランではこれらを見直し、端末の購入にかかわらず、低廉な料金で利用できるとしている。まず月々サポートやdocomo withは適用不可として、どのユーザーも平等な料金にした。さらにギガホとギガライトいずれも、spモード料(ISP)とデータ通信料が一体となっており、音声定額の5分かけ放題と完全かけ放題はオプションとして選ぶ形になった。音声オプションを選ばなければ、国内通話は30秒あたり20円で利用できる。
【訂正:2019年4月15日23時3分 初出時に、「国内通話は30分あたり20円で利用できる」としていましたが、正しくは「国内通話は30秒あたり20円で利用できる」です。おわびして訂正致します。】
ISP料金なし、音声定額がオプションになったことで、MVNOが提供しているプランに近くなったといえる。
通話オプションは、現行の基本プランよりも安くなっている。月額2700円のカケホーダイプランは、新プランの「かけ放題オプション」では1700円に、月額1700円のカケホーダイライトプランは、新プランの「5分通話無料オプション」では700円に、月額980円でかけ放題なしの「シンプルプラン」は、新プランでは音声オプションなしの0円扱いになる。
「ギガホ」は月額6980円で30GB、超過後は1Mbpsに
新料金の目玉といえるのが、ギガホだ。月額6980円で30GBのデータ通信が可能で、30GBを超過した後も1Mbpsで通信をできる。大容量プランはKDDIとソフトバンクも提供しているが、ドコモの吉澤和弘社長は、他社にはない特長として、速度超過後も1Mbpsで使えることを挙げる。
「1Mbpsならブラウジングなど、普段のスマホ利用は問題ない。ほとんどのコンテンツがネットで使い放題になる」と吉澤氏はアピールする。
MVNOでは楽天モバイルが、高速通信のデータ容量超過後に1Mbpsとする「スーパーホーダイ」を提供しているが、12〜13時、18〜19時の混雑する時間帯は300kbpsに制限される。常時1Mbps、しかもキャリアの太い回線で使えることは、MVNOに対する優位性になる。
また、現行の30GBプランである「ウルトラデータLLパック」は8000円なので、データプランだけを比較しても約1000円の値下げになる。現行プランがシンプルプランで、ずっとドコモ割プラスがプラチナステージの場合、ドコモはトータルでも3割値下げになると説明している。
ギガライトはライトユーザー向けプラン
もう1つのギガライトは、文字通りライトユーザーを意識した、段階制のプラン。1GB未満が月額2980円、1GB強〜3GBが月額3980円、3GB強〜5GBが月額4980円、5GB強〜7GBが月額5980円となる。従来の「ベーシックパック」も4つの段階制プランだが、上限が20GBから7GBへと少なくなった。5GBまでの料金はベーシックパックとほぼ同じだが、ギガライトはISP料金と通話オプションが1000円安いので、(端末購入補助を除けば)トータルではギガライトの方がお得になる。
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