日本で初披露 「Xperia 1」の実機に触れて「欲しい」と思った理由(1/2 ページ)
ソニーモバイルが、日本で初めて「Xperia 1」を披露した。21:9という縦長の4K 有機ELをディスプレイ搭載したフラグシップ機。タッチ&トライコーナーでグローバル版の実機を触り、久しぶりに「欲しいXperiaだ」と感じた。
ソニーモバイルコミュニケーションズが4月16日、報道陣向けに「Xperia 1」の体験会を開催した。Xperia 1は、日本を含む世界で2019年初夏の発売を予定しており、21:9という縦長の4K 有機ELをディスプレイ搭載したフラグシップ機だ。既に「MWC19 Barcelona」で発表されたが、日本で実機が披露されるのは初めて。短時間だったが、タッチ&トライコーナーでグローバル版の実機を触り、久しぶりに「欲しいXperiaだ」と感じた。その理由を述べたい。
理由1:21:9の縦長ディスプレイ
ここ最近、他社も含めたフラグシックスマホは、ディスプレイのアスペクト比が18:9や19:9などが主流になりつつあるが、Xperia 1は、それよりもさらに縦に長い21:9のアスペクト比を採用した。
ソニーモバイルは、この比率を「シネマワイド」と呼んでおり、4K HDRの有機ELと相まって、映像コンテンツにより没入して楽しめる。映像配信サービスでは「Netflix」、ゲームでは「FORTNITE」「ASPHALT9」「ARENA OF VALOR」が21:9で楽しめる。
日常的に使うブラウザやSNSアプリなども、縦長になることで、1画面に表示できる情報量が増す。展示機はインターネットに接続できなかったので、実際の操作感は試せなかったが、スクロール回数が減って、より快適に情報収集できそうだ。
マルチウィンドウを活用した2画面操作もはかどりそうだ。ソニーモバイルは、動画アプリでスポーツを見ながらSNSでつぶやく、2つのショッピングアプリで価格を比較する、英語の記事を読みながらサイトで単語を調べる、といった利用シーンを例に挙げる。
とはいえ、マルチウィンドウは、Android標準の操作法だとややハードルが高い。そこで、Xperia 1には簡単にマルチウィンドウを起動できるショートカットを用意。タップすると、マルチウィンドウで利用できるアプリ一覧が表示され、上の画面と下の画面に入れるアプリをタップするだけで、2つのアプリを同時に表示できる。
ちなみに、他社では当たり前のように設けている、画面上部のノッチ(切り欠き)は、Xperia 1では採用されていない。ノッチがあるとコンテンツが欠けて表示されてしまうため、没入体験を損なうと考えたのだろう。上下にはわずかに黒帯が入っているが、左右はギリギリまでフチを狭めていて、没入感は高い。これはこれで、差別化が図れているのではないだろうか。
理由2:軽い、持ちやすい、質感良し!
Xperia 1(グローバル版)の重量は約178g。数字だけを見ると重たそうだが、実際に手にすると「意外と軽いじゃん」というのが本音。部品の配置を工夫するなど、ボディーバランスが良いのだろう。厚さは8.2mmになり、9.9mmの「Xperia XZ3」や11.9mmの「Xperia XZ2」と比べてもスリムになった。ディスプレイは6.5型と大きいが、21:9で縦長になった分、幅は6型前後のスマホと同等の72mmに抑えられている。
一見するとスクエアな形状だが、コーナーは丸みを帯びているので手のひらに優しく、フィット感も良好だ。パープルを触った限り、指紋がやや目立つのが難点だが、質感がよく、ガラスの一枚板のようなたたずまいは、Xperia Zシリーズをほうふつとさせる。
理由3:パープルが復活
Xperia Zシリーズのテーマカラーでもある「パープル」が復活したのも、往年のファンにはうれしいポイントだ。世界中のXperiaファンの声に応えて復活させたそうだ。かくいう筆者も「Xperia Z」「Xperia Z1」「Xperia Z2」ではパープルを使っていたので、今回の復活にテンションが上がっている。
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