「ドラゴンクエストウォーク」β版のシリアルコードが出品 “禁止行為”なのか?
スマートフォン向け「ドラゴンクエストウォーク」β版が6月11日にスタート。iOSとAndroid向けに1万人ずつを対象としているため抽選となり、当選者がシリアルコードをメルカリやヤフオク!で出品する事態に。これは禁止行為に含まれるのだろうか? 各社に確認した。
スクウェア・エニックスのスマートフォン向け位置情報ゲーム「ドラゴンクエストウォーク」β版の当選結果が、6月10日に発表された。
ドラゴンクエストウォークの配信は「2019年内」を予定しているが、6月11日からiOSとAndroidユーザー、それぞれ1万人(計2万人)を対象とした「β版体験会」を関東圏で実施している。申込数が多い場合は抽選となり、申込者に対し、当選結果が10日にメールで通達された。
実際には抽選となり、Twitterでは「当選した」「落選した」との声が挙がっている。ちなみに筆者も申し込んだが、残念ながら落選となった。
β版のゲームデータが正式版には引き継げず、あくまでテストをするのが目的ではあるが、「どうしても一足早く遊びたい」という人が多いためか、「メルカリ」「ヤフオク!」「ラクマ」では、当選者がβ版をプレイするのに必要なシリアルコードを出品している。価格は数千円台が中心だが、中には1万円台〜3万円ほどの出品も見られた。
メルカリ、ヤフオク!、ラクマでは、ゲームの電子データやアカウントを出品することを規約で禁止しているが、今回のシリアルコードの売買も、やはり禁止行為に含まれるのだろうか? 念のため3社に確認した。
メルカリ広報は、本作のシリアルコード売買に関して「弊社のガイドラインで出品禁止物である、『ゲームアカウント』の売買に該当します。該当商品については順次商品の削除等を実施し、今後の出品についても同様の対応となります。既に取引が完了している出品に関しては、場合に応じてキャンセル等対応をすることもあります」とコメントしている。6月10日時点ではメルカリにシリアルコードが出品されていたが、6月11日午前には、該当する出品は削除されていた。
楽天広報も同様で、「ラクマでは、アカウントやシリアルコードなど、実態のないゲーム商品は禁止しています。該当する出品は順次削除します」とコメント。現在、ラクマでは本作シリアルコードの出品は削除されている。
一方、ヤフオク!は2社とは異なり、シリアルコードの売買は問題なく、出品物を削除する予定は現時点ではないという。その理由についてヤフー広報は「今回の出品物は、シリアルコードの出品物であり、いわゆるID・パスを譲渡する『ゲームアカウントの売買』には該当しません」と話す。ただ「今後の状況に鑑み、随時ガイドラインのアップデートを検討します」とも述べており、対応が変わる可能性はある。
提供元のスクウェア・エニックス側は、ゲームの権利を売買することを「ベータ版プレイ規定」で禁止している。広報は「アカウントの売買については、禁則事項に含まれています。禁則事項に該当するような行為を行った場合は、禁則事項であることをお知らせするとともに、そのような行為をしないよう注意喚起に努めていきます」とコメントした。
全てのフリマやオークションで禁止しているわけではないものの、ゲームの提供元が禁止していることを考えれば、β版を他人から購入するのは控えた方がいいだろう。ともあれ、β版が抽選になったほど、そしてシリアルコードが個人間で売買されるほど、ドラゴンクエストウォークは注目を集めている作品なのだとあらためて感じた。
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