「1カ月分が1週間で売れた」 モトローラの「moto g7」シリーズが好調の理由:SIMロックフリースマホメーカーに聞く(3/3 ページ)
モトローラの新たなSIMロックフリースマホ「moto g7」シリーズが好調に売れているという。ダニー・アダモポウロス社長は、「1カ月分が1週間で売れた」と話す。moto g7シリーズがユーザーに評価された理由、キャリア参入、FeliCa、5Gも含めた戦略を聞いた。
Verizon向けの5G moto modは日本には導入できない
―― Verizonで5G対応のmoto modsを発売しましたが、日本も5Gが来年商用化されます。ここに合わせて、moto modsを導入するといったことはあるのでしょうか。
アダモポウロス氏 Verizon向けの「5G moto mod」を持ってこられるかというと、答えは「ノー」です。あれはミリ波にしか対応していないので、日本にそのまま持ってくるのは難しいと考えています。
もちろん、グローバルのポートフォリオに中には、moto modsではない5Gスマートフォンの準備もできています。moto modsは立ち上げ期にはいいユースケースを見せられると思いますが、東京オリンピックのころには、moto modsで何かをするというより、単体で5Gに対応したスマートフォンの方がイメージしやすいはずです。マーケットに持ってくる時期がきたら投入できるよう、準備はしています。
取材を終えて:SIMフリー市場でモトローラにも勝機あり
毎年、欠かさず端末を投入しているモトローラだが、SIMロックフリースマートフォン市場での存在感は、やや薄い印象もあった。2%というシェアも、それを物語っている。
一方で、米国の制裁を受け、シェアトップのHuaweiも2018年ほどの勢いがない。それに次ぐASUSも、本社がハイエンドに注力する方針を打ち出しているため、今後、ミドルレンジ以下の端末を継続投入できるのかは未知数の部分がある。
その意味で、SIMフリースマートフォン市場には、“下克上”のチャンスもあるといえそうだ。モトローラがMVNOとの協業体制を強化しているのも、商機を見てのことだろう。5Gにいち早く対応するなど、技術力もあるメーカーであるだけに、それを生かした端末の展開にも期待したいところだ。
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