難しいことはAIがやってくれる 「AQUOS R3」のカメラはスマホまかせで快適:荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(3/3 ページ)
シャープの「AQUOS R3」は、イメージセンサーを2000万画素から今のスマホ用標準画素数ともいえる約1220万画素に落としてきた。暗所に強くなった上に、デュアルピクセルセンサーでAFがより高速になった。AIも特徴で、「人間が楽をして、ただ撮っていれば、後はAIがやってくれる」的な感じがいい。
AIライブストーリーで動画を自動編集
最後は動画編。
動画専用の「ドラマティックワイドカメラ」(すごいネーミングだ)は35mm判18mm相当の超広角で(ただし、電子式手ブレ補正が入るので画角はちょっと狭くなる)、約2010万画素。
画素数がかなり高いが、フルHD撮影時は4つのピクセルを加算することでより高感度な撮影が可能になっている。4K動画も撮れるが、今回はフルHDで。
動画はドラマティックワイドカメラ(つまり超広角カメラ)と標準カメラのどちらでも撮れるが、ドラマティックワイドカメラのときは、動画を撮りながら標準カメラで静止画を重ねて撮影できたり(別カメラを使うことになるので1200万画素のフル画素でちゃんと撮れる)、「AIライブストーリー」を使えたりできるので、ちょっとアップで撮りたいとき以外はドラマティックワイドカメラを使うべし。
そしてドラマティックワイドカメラで撮っているときは、AIが自動的に静止画も撮ってくれたり、自分でシャッターボタンを押して撮ったりもできる。動画中に「ここっ」と思ったら静止画も一緒に撮れるのだ。コレ大事。
動画を回しているときに「あ、ここ静止画で欲しい」と思ったら、動画から切り出すよりこっちの方が画質もよいのだ。
AIが勝手に撮ってくれる静止画は……タイミングが微妙なこともあるので自分で積極的に撮るといい。静止画を撮ると画面上部にアイコンで表示される。
で、動画で面白いのは新しく追加された「AIライブストーリー」機能。1分以上の動画を撮ると、AIライブストーリー機能が働いて、自動的に15秒前後に編集してBGMも付けてくれるのだ。スタンダード、ファン、リラックスの3つから選ぶこともできる。
では暗い部屋でうちの猫を撮った動画と、延々と電車を撮った動画を続けてどうぞ。1本15秒前後だ。
長回しした動画って後で編集したり見返したりするのは大変だけど、こうして編集してくれるのは面白い。
どのくらいAIが賢いかは、いろいろと撮ってみて判断すべし。
そんなわけで、AQUOS R3のカメラは個性的でよいのだ。画質はいいしAIは賢いし、広角レンズの動画もスマートフォンには似合っているし、動画の撮影中に静止画を撮り放題なのも面白い。どうしてもトレンドやスペックを追いがちな中、これだけの個性を持っているのは評価したい。
「ハイテクっぽさ」や「本格派カメラっぽさ」よりも親切で簡単で、難しいことはAIさんよろしく、って目指すべき方向の1つかもって思う。
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