「HomePod」を試す Apple Musicの楽しみ方と自宅での音楽体験が変わる(3/3 ページ)
Appleのスマートスピーカー「HomePod」が、いよいよ日本でも発売される。Apple Musicユーザーとしては、HomePodの登場を心待ちにしていた。そんなHomePodを試用する機会を得たので、短期間ではあるが、使ってみて感じたことをまとめたい。
音楽だけじゃない、HomePodを活用した便利機能
Siri経由で電話をかければ、HomePodをスピーカーホンとしても活用できる。例えば実家の両親に電話をする際、普段はiPhoneのスピーカーをオンにして、妻や子どもも会話に参加できるようにしているが、HomePodがあれば、より精度の高いマイクを使えるため、3人それぞれが少し離れた場所にいても会話できる。もちろん、単純にスピーカーから聞こえる声が大きく聞き取りやすくなるのもメリットだ。
アラームやタイマーの設定にも対応しており、寝室に置けば目覚まし時計として、台所に置けばキッチンタイマーとしても活躍する。アラーム音を止めるときはHomePodのセンサーをタップするか、Siri経由で止めてもらえばよい。
部屋の中でiPhoneを見失った……ということはよくあるが、HomePodに話しかければiPhoneを探してくれる。「Hey Siri, iPhoneを探して」と言えば、iPhoneからサウンドを流してくれる。これはApple Watchにもある機能だが、HomePodに話しかけるだけでいいのは便利だ。
天気予報、Podcastのコンテンツ、スポーツの結果などをHomePodで流すこともできる。スポーツはプロ野球とJリーグの結果を調べられる。ゲーム終了前には、現時点でのスコアを教えてくれる。「Hey Siri, ニュースを流して」とお願いすれば、NHKラジオニュースを流してくれる。さまざまな情報収集にもHomePodは活躍してくれる。
Apple Musicのヘビーユーザーにこそオススメしたい
HomePodを家族で使うというケースもあるだろうが、連携できるApple IDは1台につき1つまで。例えば夫のiPhoneとペアリングした場合、妻がHomePodに話しかけても、HomePodが探す音楽データは夫の再生履歴がベースになる。複数のApple IDを連携できるようになれば、家族で楽しむ幅がさらに広がりそうだ。
ウェイクワードは「Hey Siri」だけだが、個人的にはそれほど不満は感じていない。iPhoneで使い始めたころ、最初は「Heyか……」と違和感しかなかったが、慣れれば全く問題なし。片仮名にすると「ヘイシリ」で4文字なのも短くてよい。Google Homeは日本語だと「ねぇGoogle」で認識するが、「Hey」も「ねぇ」も発語数は変わらないし、3歳の子どもも「ヘイシリ!」は発音しやすいようで、いきなりSiriで音楽再生の操作を実行していた。
3万2800円という価格は、1万円未満のスマートスピーカーが数多くあふれていることを考えると、悩ましいポイントだ。しかしHomePodは、Apple Musicをアクティブに使っている人にこそオススメしたい。より高音質なスピーカーでいつものApple Musicを楽しめることはもちろんだが、Siriに尋ねることで、Apple Musicの新たな楽しみ方が可能になるし、これまで出会ったことがないけど、自分の嗜好(しこう)に合った曲に出会えるのも大きい。
Siriを使った音楽操作はHomePodに限ったものではなく、iPhone単体でもできるが、外出先で音声操作をする人がどれだけいるだろうか。気兼ねなく話せる自宅の方が、Siriとの会話ははかどる。HomePodが自宅での音楽体験を変えてくれることは間違いない。
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