「Pixel 4」は何が新しい? 3/3aと比較、ネックは価格か(1/2 ページ)
Googleの最新スマートフォン「Pixel 4」「Pixel 4 XL」が10月24日に発売される。カメラが進化し、2020年春からは新機能の「モーションセンス」が利用可能になる予定。Pixel 3や3aとの違いをまとめつつ、Pixel 4は買いなのかどうかを考えたい。
Googleの最新スマートフォン「Pixel 4」「Pixel 4 XL」が10月24日に発売される。カメラが進化し、2020年春からは新機能の「モーションセンス」が利用可能になる予定。Pixel 3や3aとの違いをまとめつつ、Pixel 4は買いなのかどうかを考えたい。
画質劣化を抑えた8倍ズームが可能になったカメラ
最も目を引く進化点がカメラだ。これまでのPixelシリーズもAI処理を中心にカメラ機能をウリにしてきたが、アウトカメラのレンズはシングルだった。Pixel 4では新たに望遠レンズを搭載したことで、最大8倍の超解像ズームが可能になった。望遠レンズを備えたスマートフォンは増えているが、光学ズームや画質劣化を抑えたズームは2倍までのモデルが多く、それより大きな倍率だと「HUAWEI P30」の5倍、「HUAWEI P30 Pro」の10倍、「Reno 10x Zoom」の6倍までの“ハイブリッドズーム”が目立つくらい。
発表会で実機を試してみたが、ズームできるのは超解像ズームの上限である8倍までで、それ以降のズームはできなかった。HUAWEI P30 Proはデジタルズームなら最大50倍に対応するが、画質劣化を起こすズームは省いた方がいいというのがPixel 4の考え方のようだ。レンズが2つになったことで、より精密な背景ボカシが可能になることも期待される。このあたりは改めてレビューしたい。
9月に発売された「iPhone 11」は、広角+超広角というレンズ構成。Androidのミッドレンジモデルでも広角+超広角という構成は増えている他、「iPhone 11 Pro/Pro Max」や一部のハイエンドAndroidのように、広角+超広角+望遠の3眼カメラを備えるモデルも多い。しかしPixel 4ではあえて超広角レンズは搭載せず、「遠くのものをキレイに写す」ことにこだわった。2倍ズームだと恩恵は小さいが、8倍だと利用シーンがグッと広がる。
iPhone 11と異なるアプローチなのは興味深いが、例えばPixel 4 XLには超広角レンズも付けるなど、iPhone 11シリーズのように、レンズ構成にバリエーションがあっても面白かったと思う。
暗所での撮影機能も強化し、Googleは「夜空や天の川までも撮影できる」とアピールする。近くのものでも、フォトライトを使わずに明るく撮影できるという。このアプローチはiPhone 11シリーズの夜景モードに通じるものがある。なお、Pixel 3とPixel 3aでも、最新のカメラアプリにアップデートすることで、Pixel 4の夜景モードの品質に近づくという。つまりハードというよりはソフトウェアで暗所撮影の性能が向上したことが分かる。
明暗部を微調整することで、黒つぶれや白飛びを押さえた写真を撮影できる「デュアル露出補正」にも対応。さらに「Live HDR+」により、撮影前の画面でも、HDRの効いた写真の仕上がりを確認しながら撮影できる。
画面に触れずに操作できる「モーションセンス」
もう1つ注目したいのが、新機能の「Motion Sense(モーションセンス)」だ。これは航空管制塔や潜水艦でも使われているレーダーの技術をスマートフォン向けにカスタマイズしたもの。Googleが「過去5年間取り組んできた技術を使っている」という。Pixel 4には「soli」と呼ばれるチップが搭載されており、これがレーダーの役割を担っている。
スマホの画面に手でジェスチャー操作をすると、レーダーがそれを感知して、画面ロックを解除する、音楽の曲送りをする、アラームを止める、着信音をサイレントにする、といった操作ができる。つまり画面に触れることなくさまざまな操作ができるので、運転中、料理中、入浴中など、手が離せない、手が汚れているといったシーンで重宝しそうだ。
モーションセンスを生かした、ポケモンの壁紙も用意される。画面のポケモンに向かって手をかざすと、ポケモンがさまざまなアクションを起こしてくれる。まるで画面上にポケモンが住んでいるような感覚になって楽しい。
ただし日本では、モーションセンスで使う周波数の関係で、発売当初はこの機能を利用できない。法規制が整備された後、2020年春に、ソフトウェアアップデートで利用可能になる予定。
Googleアシスタントの改善とeSIMの対応
この他、Pixel 4/4 XLではGoogleアシスタントの高速化や同時処理などの機能改善が図られる。こちらも2020年春からの提供予定。
別記事でも触れているが、国内版では初めてeSIMに対応したこともトピックだ。nanoSIMと合わせ、DSDS(デュアルSIM、デュアルスタンバイ)で2回線を同時に利用できる。
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