SIMフリースマホ「TCL PLEX」が日本上陸 3眼カメラやSnapdragon 675搭載で2万9800円(税込み)
FOXが、中国TCLコミュニケーションのスマートフォン「TCL PLEX」を12月28日に発売する。6.53型のフルHD+(1080×2340ピクセル)ディスプレイには、自社開発のディスプレイエンジンを搭載。背面には超広角カメラを含む3眼カメラを搭載する。
FOXが、中国TCLコミュニケーションのスマートフォン「TCL PLEX」を2019年12月28日に発売する。価格は2万9800円(税込み)で、24日に予約受付を開始する。カラーはObsidian BlackとOpal Whiteの2色。FOX 阪急メンズ東京(東京都千代田区有楽町二丁目5番1号 阪急メンズ東京 7階)、FOXオンラインストア、ビックカメラグループ、ヨドバシカメラ、Amazonで取り扱う。
TCLはこれまで、「ALCATEL」や「BlackBerry」という、他社から譲り受けたブランドのスマートフォンを投入してきたが、PLEXは、初めて自社ブランドの「TCL」を冠したスマートフォン。ミッドレンジのスペックを有しており、プロセッサはSnapdragon 675、メインメモリは6GB、内蔵ストレージは128GB、バッテリー容量は3820mAh。
6.53型のフルHD+(1080×2340ピクセル)ディスプレイには、自社開発のディスプレイエンジンを搭載。TCL担当者によると、実際に目で見える色彩を、そのまま表現できるという。TCLラボでの測定によると、色差△Eが1未満で、これはiPhone XS MaxやGalaxy S10+などを上回る数値だという。
ブルーライトカットや色調調整によって目の疲労を軽減する設定や、SDR画質のHDR変換、HDR10動画の再生にも対応している。ノッチ(切り欠き)は設けておらず、インカメラの周りをパンチホールにすることで、90%の画面占有率を実現した。指紋センサーは背面に搭載している。
【訂正:2019年12月27日10時50分 初出時に、「指紋センサーはディスプレイに内蔵している」としていましたが、誤りでした。おわびして訂正致します。】
背面には3眼のアウトカメラを搭載。メインで使う4800万画素カメラでは、AIによるシーン認識が可能。画角123度で1600万画素の超広角カメラ、画素サイズが2.9μmで200万画素の暗所撮影用カメラも備えている。暗所撮影用のカメラを用いた夜間モードでは、通常の3倍の明るさを実現し、鮮明に夜間撮影ができるという。960fpsのスローモーション撮影にも対応している。動画撮影では、被写体を自動追随してズーム処理をしたり、4K動画を撮影したりできる。インカメラは2400万画素。
独自UI(ユーザーインタフェース)として「TCL PLEX UI」を採用しており、スワイプの操作でアプリ一覧を見たり、ホーム画面に戻ったりできる。メモリやストレージの状況を管理できる「スマートマネジャー」、独自の「ミュージックプレーヤー」や「天気予報」なども用意した。側面に搭載した「カスタムキー」には、単押し、2度押し、長押しに、任意のアプリや機能を割り当てられる。Bluetooth機能では、最大4台のスピーカーと接続できる。
本体サイズは76.6(幅)×162.2(高さ)×8(奥行き)mm、重量は192g。SIMはnanoSIMが2枚利用できるデュアル仕様。OSはAndroid 9をプリインストールしている。対応バンドはLTEが1、3、5、7、8、19、20、28、38、40、3Gが1、2、5、6、8、9、19。グローバルモデルからの変更点はなく、防水やおサイフケータイなどには対応していない。
アラミド繊維を用いたケース「Aramid Fiber Case for PLEX」を別途用意しており、2020年1月中旬から4527円(税込み)で販売する。また、オンデマンドのケースプリントサービス「caseplay jam for PLEX」も展開し、2000以上のデザインを選べるようになる予定。注文するケースの価格は2980円(税別)。
FOXがTCLブランドのスマホを扱う経緯は?
TCLコミュニケーションは、2015年〜2016年にかけて、日本では「ALCATEL」ブランドのスマートフォンを投入していた。しかし2017年以降は新モデルの投入はなくなり、ALCATELブランドは日本市場からは事実上の“撤退”となっていた。
その後、2017年にFOXがTCLコミュニケーションの正規代理店としてBlackBerryシリーズを日本で発売したことで、結果的にTCLのスマホが日本で“復活”を果たした。今回のPLEXは、FOXが扱うTCLのスマートフォンとしては2つ目のブランドとなる。
FOX代表取締役の五十畑理央氏は「弊社のポリシーと異なるので、ALCATELブランドのモデルは扱ってこなかった」と話す。一方、TCLブランドの製品は、テレビ、スマートグラス、IoT製品を含めたTCLのエコシステムに魅力を感じ、その裾野を広げるべく、TCLスマートフォンの取り扱いを決めたという。
ミッドレンジでは3万円台が主流の中で、税込みで2万9800円という価格は一段安いが、「より多くの方々に端末を触って、体験してもらいたいので、この価格設定にした」と同氏は話す。現在の販路はECサイトや量販店が中心だが、MVNOやキャリアとは商談中とのこと。
関連記事
- FOX、ミッドレンジスマホ「BlackBerry KEY2 LE」4月19日に発売 5万円台半ば
FOXは、4月19日にBlackBerryのエントリーモデル「BlackBerry KEY2 LE」を発売する。タッチセンサー機能をそぎ落とし物理キーボードを備え、日本語入力システム「iWnn」も搭載。ポリカーボネート製で軽量化を実現し、背面はソフトタッチ素材で仕上げグリップ性能を向上させている。 - TCLが最新フラッグシップ「IDOL 4/4S」を発表――新“alcatel”ブランドで若年層に訴求
TCL Communicationが、Mobile World Congress 2016に先駆けて最新スマートフォン「IDOL 4」と「IDOL 4S」を発表。各アプリをより効果的に使える「BOOM」キーを搭載。ブランドを「alcatel」に一新して、若年層に訴求していく。 - VR搭載スマホ「IDOL4」、2万1800円の「SHINE LITE」がTCLから登場 au VoLTEにも対応
Alcatelブランドの新型スマートフォン「IDOL4」と「SHINE LITE」が日本で発売される。IDOL4はVRゴーグルが標準で付属しており、カメラやオーディオ機能にもこだわった。SHINE LITEは2万円台前半ながら両面ガラスボディーや指紋センサーを採用した。 - 欧州のエッセンスで差別化を――日本のSIMフリー市場に進出するALCATELの勝算
ALCATEL(アルカテル)のブランドを冠したスマートフォン「IDOL 3」を2015年8月から販売し、日本市場への製品展開を本格化させたTCLコミュニケーション。今後の日本市場の展開について、同社の日本市場を担当するキーパーソンに話を聞いた。 - フランス生まれの「ALCATEL ONETOUCH」、格安SIM・スマホ熱の高まる日本に本格進出
TCLコミュニケーションのスマホブランド「ALCATEL ONETOUCH(アルカテル・ワンタッチ)」の最新ハイスペックモデル「IDOL 3」が日本市場に投入される。IDOL 3を足がかりに、ALCATEL ONETOUCHブランドの日本市場への浸透と、ラインアップ拡大を図る。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.