2019年を振り返る(7月編):IIJが個人向け「eSIM」スタート/DMM mobileを買収した楽天モバイル:Mobile Monthly Top10
法人向けにeSIMサービスを提供していたインターネットイニシアティブ(IIJ)が、7月にβ(ベータ)版ながら個人向けにもeSIMを提供し始めました。その可能性はどのようなものなのでしょうか。
2019年も、残り10日を切りました。そこで、ITmedia Mobileのアクセスランキングを月単位で振り返っていきます。
この記事では、7月のアクセス数トップ10を見ていきます。
ITmedia Mobile Monthly Access Top10
2019年7月1日〜2019年7月31日
- キャリアの脅威になる? IIJmioの「eSIM」が業界に与えるインパクト
- 折りたたみスマホ「Galaxy Fold」は9月発売とSamsungが予告
- 発売3週目の「Xperia 1」、早くも総合ランキングトップ10から消える
- 「1カ月分が1週間で売れた」 モトローラの「moto g7」シリーズが好調の理由
- ソニーらしさも満載 「Xperia 1」のカメラは“全部できるカメラ”に進化した
- ユーザー数900万、加盟店70万を突破 PayPayが放つ次の一手とは?
- いまだ販売ランキング1位 「iPhone 8」がXSやXRよりも売れている理由
- DMM mobile買収で契約増の楽天モバイル ただしMNOとMVNOの両立は不可に? ドコモ吉澤社長は不快感
- iPhoneの最新おすすめ機種は? 目的と価格で選ぶ(2019年版)
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7月のアクセス数1位は、7月18日から「β(ベータ)版」として個人向けサービスも開始したインターネットイニシアティブ(IIJ)のeSIMについて考察した記事です。
eSIMは「Embedded SIM」の略。つまり「端末(あるいは通信モジュールを含む機器)に内蔵されたSIM」という意味です。従来のSIMカードは、原則として店頭などにあるリーダライタ(R/W)を使って契約情報を書き込んでいましたが、eSIMを使えばインターネット経由で契約情報をダウンロードして書き込めます。
ただ、現時点で国内において積極的にeSIMを使っている事例はあまり見当たりません。NTTドコモはごくごく一部の端末でeSIMに対応していますが、通常端末向けにeSIM対応しようというそぶりは見えません。au(KDDIと沖縄セルラー電話)は海外旅行客向けに「海外データeSIM」を発売している他、eSIM内蔵のWindows 10 PC/iPad用に「LTEデータプリペイド」を提供していますが、やはり通常端末向けにeSIM対応しようという動きは見受けられません。
eSIM対応端末とeSIM対応通信サービスが両輪になって増えればいいのに……とは思うものの、「1枚のSIMカード(契約)を複数の端末で共有する」という観点ではeSIMは使いづらいことも事実です。契約情報を保管できるeSIM通信サービスが出てくれば、そんな状況も変わるのでしょうか……。
8位には、楽天モバイルがDMM.comから「DMM mobile」「DMM光」を買収することを決定したことと、それを受けたNTTドコモの吉澤和弘社長の反応について考察した記事です。
楽天モバイル(当時は楽天)は2017年11月にプラスワン・マーケティング(当時)から一部を除くMVNO事業を承継し、一気にMVNOとして規模を大きくしました(関連記事)。このDMM mobileの承継によって、MVNOとしての規模はより大きくなりました。
しかし、DMM mobileとDMM光の承継は、楽天モバイルはMNOとして自ら通信ネットワークを構築することが確定した後に実行されたもの。既存ユーザー(旧FREETEL SIMユーザーを含む)のMNOサービスへの移行についても曖昧な部分を残したままであったことから(参考記事)、この行動に若干の戸惑いを覚えたのも事実です。
「MNOサービスについて決まり切っていないのに、MVNO(やFVNO)事業を買い取っても大丈夫なものなのか……」と当時覚えた不安は、ある意味で当たってしまっています。楽天モバイルのMNOサービスは、本当に2020年内に本格スタートできるのか、注目です。
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