OPPOの5Gスマホ「Reno3」シリーズが中国で発売 5万〜6万円台のお手頃価格:山根康宏の海外モバイル探訪記
OPPOは2019年春に「Reno 5G」を発表し、欧州や中東で販売しています。2019年12月26日には、5G対応となる最新モデル「Reno3」「Reno3 Pro」の2機種を発表。中国市場で発売されました。中国ではReno3が3399元(約5万4000円)から、Reno3 Proが3999元(約6万3000円)から。
2019年は各国で5Gサービスが始まり、大手メーカーからも5Gスマートフォンが次々と登場しました。その中でもOPPOは2019年春に「Reno 5G」を発表し、欧州や中東で販売しています。それ以降、ライバルである他の中国メーカーが次々と5G端末を出す中、OPPOの5G対応機はなかなか出てきませんでした。しかしようやく2019年12月26日、5G対応となる最新モデル「Reno3」「Reno3 Pro」の2機種が登場。まずは中国市場で発売されました。
2つのモデルはプロセッサ、ディスプレイ、カメラ性能が異なります。上位モデルのReno3 ProはプロセッサがSnapdragon 765G、6.5型ディスプレイにパンチホールカメラ、アウトカメラは4800万画素+1300万画素+800万画素+200万画素です。Reno3はプロセッサがMediaTekのDimensity 1000L、6.4型ディスプレイに水滴型ノッチ、アウトカメラは6400万画素+800万画素+200万画素+200万画素。Reno3はMediaTekの5Gモデム統合プロセッサを世界で初めて採用したモデルです。
Reno3 Proのディスプレイは左右の角を丸めたエッジデザインになっている点もReno3とは異なります。なお解像度はどちらのモデルも1080×2400ピクセル。両者0.1型の差がありますが、エッジディスプレイのReno3 Proの方が全体的には小さく見えます。
本体カラーはオーソドックスなブラックやホワイトに、わずかなグラデーションを加えた2色を用意。そのうち1つ「サンライズカラー」は、太陽が上る日出のイメージで、明るく若々しさを感じさせます。
Reno3 ProとReno3の背面を比較すると、Reno3は6400万画素カメラの部分を目立たせるかのように、低画質側2つのカメラをまとめたデザインとしています。
もう1つの特徴的なカラーとして、どちらのモデルとも「星空ブルー」を採用しており、Reno3 Proのみ表面をマットに仕上げています。Reno3 Proの他の色は光沢仕上げであり、このモデルだけを異なるイメージとしているのです。Reno3 ProにはPantone(パントーン)の2020年の流行色であるクラッシックブルーも用意しているため、ブルー系で異なるバリエーションを展開しようとしているのでしょう。
ところで、Renoシリーズは日本でもいくつかの製品が発売されていますが、本体カラーはグリーンが標準で、「Reno=緑」というイメージをOPPOはアピールしてきました。しかしReno3シリーズにはグリーン系のカラバリはなく、わずか1年でガラッとイメージを変えてきました。とはいえ、電源キーを見ると緑のラインが入っており、ここにさりげなくオリジナルのRenoカラーを残しているのです。
最後にカメラ周りを改めて見ておきます。Reno3 Proは上から800万画素(超広角)、4800万画素(広角)、200万画素(白黒)、1300万画素(望遠)と並びます。標準カメラでは2.5cmのマクロ撮影も可能とのこと。
Reno3は6400万画素の広角レンズが目立ちます。他のカメラは800万画素が超広角、そして200万画素の白黒と、200万画素の深度測定という組み合わせ。
中国ではReno3が3399元(約5万4000円)から、Reno3 Proが3999元(約6万3000円)から。5Gスマートフォンとしても手ごろな価格で、プロセッサこそミッドハイレンジレベルですがカメラ性能は悪くありません。2020年の日本の5G開始に合わせ、日本上陸も期待したいものです。
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