4月に開始 料金は「余裕をもって発表」――楽天モバイルのMNOサービスはどうなる?(3/3 ページ)
楽天モバイルが4月にMNOサービスの本格スタートを明言。それに先だって、無料サポータープログラムの2次募集を開始した。この記事では、同プログラムの現況と、MNOサービスの本格スタートに向けた取り組みを簡単にまとめた。
ショップ体験もアップデート
今回の発表会は、1月23日にオープンした「楽天モバイル 恵比寿店」(東京都渋谷区)で開催された。この恵比寿店はMNOとしての本格スタートに向けた新コンセプトのショップだという。
新コンセプトは「シンプル」「デジタル」「自由」の3つがキーワード。デザインは佐藤可士和氏の監修に基づくものだ。
まず、店内はスマホの体験展示が中心で、基本的には店内のどこでも契約手続きができるようになっている。端末には盗難防止用のワイヤー類をあえて付けないことで、手触りや重量感をしっかり体験できることも魅力だ。この「ワイヤレス展示」を実現するために、ワイヤレスで盗難防止を図る仕組みを新たに開発したという。
ポスター類の掲示もなく、その代わりに建物の柱などにあるデジタルサイネージを活用して商品などのアピールしている。
契約手続きにも工夫を凝らす。同社はWebでの契約をメインに据える方針だが、それでも契約や端末購入を店舗でしたいというニーズはある。一方で、昨今の携帯電話販売店では、手続きにかかる時間が長くなる傾向にある。
そこで、楽天モバイルのMNOサービスでは、楽天グループの「楽天ID」を活用し、契約に必要な情報を事前入力することで、店頭では「重要事項説明」「本人確認」「機種の受け取り」の3点に絞り、最短18分で手続きを完了できる仕組みを導入する。
肝心のプランは「十分な告知期間をもって」発表へ
冒頭で述べた通り、今回の発表会では本格的なMNOサービスの開始が“4月”であると明言された。しかし、肝心要である料金プランの発表は見送られた。
この点について記者から問われた山田社長は「4月には(サービスを)開始しますので、ユーザーの皆様に十分に告知できるように、余裕を持った形で発表する」とした。遅くとも2月中には発表することが期待される。
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