オリコとLINE Payがクレジットカード発行の提携を解消 「カード発行をやめたわけではない」
オリコとLINE Payyが1月31日、「Visa LINE Payクレジットカード」の発行における業務提携契約の解消を発表した。昨今の市場環境の急速な変化を鑑み、提携の解消を決めたという。ただしカード発行そのものをやめたわけではなく、実現に向けた取り組みを準備していく。
オリエントコーポレーション(オリコ)とLINE Payが1月31日、「Visa LINE Payクレジットカード」の発行における業務提携契約の解消を発表した。
オリコとLINE Payは、2020年1月のカード発行を目指して協議を進めてきたが、昨今の市場環境の急速な変化を鑑み、提携の解消を決めたという。LINE Payによると、「決済業界は日々変化が起きており、ユーザーさんがクレジットカードに求めることも変化している」ことが、原因の一端になったという。
Visa LINE Payクレジットカードは、オリコ、LINE Pay、ビザ・ワールドワイド・ジャパン(Visa)の3社が連携して発行の準備を進めていた。決済サービス「LINE Pay」と連携させることで、事前チャージ不要でコード決済にも利用できる。初年度の年会費は無料で、発行初年度は利用金額に対するLINEポイントの還元率が3%と、クレジットカードとしては高いことも特徴だった。Visaのタッチ決済にも対応している。
オリコとの提携は解消となったが、LINE Payによると、Visa LINE Payクレジットカードの発行をやめたわけではなく、オリコに代わる新たなパートナーとの提携も含め、同カード実現に向けての取り組みを準備していくという。
「心待ちにしてくださっている多くの皆さまから、お問い合わせやご連絡をいただいているなか、お申込み開始まで長らくお待たせしまっており、誠に申し訳ございません。今後の運営体制やスケジュールが決定次第、速やかに発表します」とお知らせで述べている。
なお、Visa LINE Payカードは、東京2020オリンピック限定のカードも用意しているが、こちらの発行も「実現したい」(LINE Pay)とのこと。
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