楽天モバイル、3月までに4400局を開設予定 計画を「大幅に上回る」と三木谷氏
楽天は、MWC Barcelona 2020でMNOのプラットフォームに関する発表をする予定だったという。ただしMWC自体が中止になったこともあり、「また機会を見せて発表させていただきたい」と三木谷氏。MNOの基地局開設が順調に進んでいることも同氏はアピールした。
「MWCでデカい発表をするはずだった」
2月13日の決算会見で、楽天の三木谷浩史会長兼社長が話す。同社はコロナウイルスの影響で、MWC Barcelona 2020への出展を中止(その後、MWC Barcelona 2020自体が中止になった)。同社はここで、MNO(携帯キャリア)のプラットフォームをグローバル展開するためのサービスを発表する予定だったという。
三木谷氏も「海外で日本の企業が初めて(モバイルネットワークの)プラットフォームを展開できる可能性がある」と自信を持っていたが、コロナウイルスの影響で、発表は見合わせに。「残念ながら展示できないが、また機会を見せて発表させていただきたい」(三木谷氏)
2020年4月の正式サービスインを控えたMNO事業については、「基地局が正直言って遅れていた」と三木谷氏も認める。「(完全仮想化ネットワークという)全く新しい技術だったこともあるし、基地局の建設を今までと全く違う構造でやっていた」と同氏。
2020年2月時点では3301局が建設済み。2020年3月までの開設計画として総務省に提出した「3432局」という数値は目前に迫っており、3月までに4400局の開設を予定しているとのこと。「総務省と話をさせていただいている数を大幅に上回る」と三木谷氏は胸を張る。
試験サービス的な位置付けである「無料サポータープログラム」は2019年10月に5000人を対象にスタートし、2020年1月から2万人を追加した。正式サービスの料金プランは3月3日に発表することを予告した。「競合さんもいろんな対策があるので、あまり発表しすぎるのも競争戦略上よろしくない」と、サービスイン1カ月前に発表する狙いを三木谷氏は話す。
2020年6月には5Gサービスを開始し、2021年3月には前都道府県で5Gサービスを展開する予定。なお3月3日に発表されるのは、あくまでLTEサービスの料金プランであり、5Gサービスの発表は、もう少し先になるようだ。
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