「Android 11」の初Developer Preview公開 5Gや折りたたみ画面をサポート
Googleが例年より数週間早く、次期Androidの開発者プレビューを公開した。名称はアルファベットではなく「Android 11 Developer Preview」。初代以外の既存のPixelシリーズにインストールできる。
米Googleは2月19日(現地時間)、次期モバイルOS「Android 11」の最初のDeveloper Previewを公開したと発表した。専用サイトからPixel 2/2 XL、Pixel 3/3 XL、Pixel 3a/3a XL、Pixel 4/4 XLにシステムイメージをダウンロードし、インストールできる。
前バージョンまでは、公式版になるまで「Android Q」などのコードネームで、その前のバージョンまではその後「お菓子ネーム」に変わっていたが、現バージョンはプレビュー段階から対外的には数字のバージョンで表記するようになった(米Android Policeによると、社内的には「Android R」とされている)。また、例年は3月の第2週にリリースしていた最初のプレビュー公開がかなり早まった。
なお、今回リリースしたのは「Android Beta」ではなく、あくまでも開発者のためのプレビュー版であり、一般ユーザー向けではない。一般ユーザー向けAndroid Betaは「最終版完成が近くなったら」公開するとしている。
Android 11では既存のネットワーク関連APIを強化・更新することで5Gに対応し、スマートフォンのモデムが5Gに対応していれば高速でレイテンシの低い体験を提供できるようにした。また、折りたたみ端末の2画面ディスプレイや「ピンホールスクリーン」(カメラ用穴のあるスクリーン)、「ウォーターフォールスクリーン」(ベゼルレスで左右端まで繋がっているスクリーン)にアプリを最適化できるようにした。
プライバシーも強化し、例えば位置情報へのアクセスをアプリを利用している間だけ許可する機能や、ストレージへのアクセスでの通知表示などが追加される。
この他、GoogleのニューラルネットワークAPIのサポート、HEIFなどの画像フォーマットのサポート、ダークモードの時間による自動設定など多数の新機能が盛り込まれている(公式ブログを参照のこと)。
公式ブログの他、reddit上の開発者コミュニティでも新情報を得られる(昨年まではコミュニティはGoogle+上にあった)。
例年通りであれば、Android 11の正式版は10月ごろに、Pixelシリーズの新モデルと共にリリースされる見込みだ。
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